暗黒と神聖,そのバランス
聖なる属性に耐性のない主人公が苦しみながらも最強を目指し,誰かを守っていく物語.
主人公のバカ真っ直ぐなところが気持ち良い上にヒロインの気高いかっこよさもそそりますね.
全体的に面白かったのですが,途中に出てくる強さとは?という主人公とその父親の問答がとても興味深かったです.良いものを読みました.
ますます激化していく陰謀や主人公たちの成長.
バトルも激アツで進行しそうですね.
暗黒と神聖,そのバランス
聖なる属性に耐性のない主人公が苦しみながらも最強を目指し,誰かを守っていく物語.
主人公のバカ真っ直ぐなところが気持ち良い上にヒロインの気高いかっこよさもそそりますね.
全体的に面白かったのですが,途中に出てくる強さとは?という主人公とその父親の問答がとても興味深かったです.良いものを読みました.
ますます激化していく陰謀や主人公たちの成長.
バトルも激アツで進行しそうですね.
夫婦の進む道
あらすじ・内容
「私はあなたの妻です」と、創造神(かのじょ)は言った。
鬼柳怜生・享年17歳。彼の生涯は双子の姪をかばって儚く幕を閉じた……はずだった。死者蘇生すら可能な力を手に生き返った怜生。世界を一変させる存在となった彼の、全世界を相手にした戦争が幕を開ける――!
非常によくねられた設定と生き生きとしたキャラクター.
主人公もまさに王道を行く正義感があって等身大なのに何処か執着的なタイプ.
丁寧なバランスの良い描写の中にもオリジナリティあふれるやり取りや世界の広がりが感じられて読んでて楽しかったです.
ヒロインがウザい点は賛否両論ですが今後いろいろなキャラクターが追加されることを考えるとこれくらい目障りな感じがちょうど良いかも.
魔術でどうしてもやり抜きたいこと,それを見つけた主人公がどのような覇道を突き進むのか.
まだまだ見どころはたくさんありそうですね.
はっきり系オタクの恋模様
あらすじ・内容
「隠れオタク」と「隠れ腐女子」の恋愛って、結構たいへんです。
「隠れオタク」として高校デビューを果たした村上政樹は、「隠れ腐女子」の長島薫子と「偽装恋人」関係を続けていた。二人ともがオタクであることを知らぬまま。自分がオタクであることをバラさないよう、慎重に。デートの約束も取り付け、順調に恋人としてのイベントを積み重ねる二人。だが、二人が本当に楽しみにしていたイベントは別にあった。それこそがオタクの祭典、同人誌即売会! オタクの血が騒ぎ、理性を失う空間。そこで二人は同時に居合わせてしまい……。そして、同人誌即売会後に二人にとっての初デート当日を迎えることに!? 政樹と薫子の「偽装恋人」関係と彼らの「秘密」の行方は!?
三人称で妙に理屈っぽくすすむ二人のつかず離れずな見ていてじれったいラブコメっぷりがあいかわらず魅力の作品です.
オタクとして,というよりむしろ隠れオタクとしてのイベントを着々とこなしつつ少しずつほんの僅かな距離を縮めていくスタイルですね……あぁじれったい!
キャラクターは誰も彼もいい意味で淡々としていて理屈付けがしっかりしている感じ.
偶然のすれ違いをいかにたくさん演出するかが肝になると思いますので今後もじれったい甘酸っぱい恋愛模様を楽しめそうですね.
空翔ける少年の軌跡
あらすじ・内容
第21回[春]スニーカー大賞《優秀賞》受賞作。
「あの雲が、本当のことを全部隠してるんだ」
常に上空を覆う雲によって、空の青さを知らない世界。
雲を払えるのは《ヘクセ》と呼ばれる魔法使いの少年少女だけ。
並外れた飛行技術を持つ少年カリムは、幼馴染みで当代随一の《ヘクセ》揺月と再会する。
しかし彼女はある病により、昔とはまるで別人で……?
「高く飛べない」少年と「空でしか生きられない」少女の邂逅が、世界の色を変えていく。
第21回スニーカー大賞《優秀賞》受賞作。
病の描き方や世界観の雰囲気作りが本当に丁寧でそれがイラストとベストマッチしたと言っても過言ではないですね.
イラストは本当にどれも素敵で基本的にキャラクター一人の一枚絵なのに引き込まれる魅力があります.泣き顔フェチになりそう!
ストーリーとしては独特の世界観の一つの儀式を巡って過去のトラウマにを克服する話.
青春時代の輝きとそれに伴う影の部分がまっすぐ描かれているので,スッキリとした読後感を楽しめました.
ただそれぞれのキャラクターにもう少し踏み込んで見てほしかったというのも正直なところです.
新時代アイドルの幕開け
あらすじ・内容
僕らの街に降りそそぐアイドルという魔法 東京都沖津区(とうきょうとおきつく)――国民的アイドルグループ・LEDに叛旗をひるがえした女子高生アイドルたちがしのぎを削る街。 高校入学に合わせて学生寮に入った「吉貞摩真(よしさだなずま)」はそこが沖津区アイドルたちの根拠地であることを知る。しかし彼にはアイドルを好きになれない理由があった。 一方、同じ寮で暮らす「尾張下火(おわりあこ)」は、学校一の美少女「飽浦(あくら)グンダリアーシャ明奈(はるな)」に誘われ、アイドルグループを結成する。しかし彼女にはアイドルにまつわる暗い過去があった。 言葉にできない二人の秘密が交錯するとき、アイドルの持つ真の力が明らかになる。メロディアスでリリカルなアイドル・熱血ラブコメディ、登場!
一人の女の子と男の子を中心に,それぞれが輝いたり色を失ったりするさまをそれぞれの居場所で描いている作品.
アイドルをキーにして人の孤独と後悔,希望や情念が強く前に押し出されているので,まるで強めの風に吹かれたような印象になりました.さすがですね.
それぞれが因縁や振り返りたくなる過去を持ちながらも目の前の舞台で懸命に輝こうとするその姿はまさしく熱血アイドルですが,後味はびっくりするくらいスッキリです.
彼女たちが描く軌跡がどのようなものになるかを見届きたいと思いつつ,少し不安と期待が入り混じった感じになりますね.
鮮血の激闘!
あらすじ・内容
人類の存亡をかけた戦場で、若き英雄の銀刃が閃く――!!
かつて吸血鬼と呼ばれた種族〈至高の血族〉――彼らに対抗する部隊エクイテスに所属する十影は、圧倒的な戦闘力をもって至高の血族を畏怖させる若き英雄だった。だが、異端の少女との出会いが彼の運命を一転させる!
種族感の確執とロマンスとバトルが見事にバランス良く配合された物語でした.
キャラクターも女性陣は生き生きとしてますし,男性陣もひとクセもふたクセもありそうな塩梅でこれから先も波乱が起きそうです.
テーマ的にはもう少し敵陣営の背景を濃く描いてほしかったですね.
人間と吸血鬼の種族を超えた絡みと,そこで生まれる軋轢なんかも楽しめそうです.
そういう意味ではダブルヒロインみたいな構成はなかなかうまいですね.片方が弱過ぎるのが気になりますが……
今後もバランス良い展開を期待します.
探偵でも開けない夜はない
あらすじ・内容
「バ ケモノ専門の探偵だ。疑ってんならググれカス!」 人間の姿をした人間ならざる者『ホロ』と共存する白瑠璃市(しろるりし)。 「天刀狼真(アマトウロウ マ)」は姉を殺すことを目標に生きる、怪事件専門の探偵。 彼が白瑠璃市の路地裏にある寂れたバーへ足を運ぶと、そこで複数の惨たらしい死体を発見する。 同日同時刻。ギャング組織「クロノス」のリーダー「黒野弥人(くろのやひと)」は、生まれてから一度も外の世界に触れたことがないという不思議な少女、 「姫川蛍(ひめかわほたる)」と出会う。 狼真と黒野。やがて二人は邂逅することになる――。 殺人事件の犯人と姫川蛍の謎に迫るため、ゲス探偵とお人好 しギャングが、近未来都市を舞台にバカ騒ぎ! 痛快バディミステリー! ――市長は、擬似人格CPU?
人ならざる者同士のバトル&ミステリー.
丁寧な群像劇のような作りでそれぞれのキャラクターが抱えている過去なや想いがストーリーへとても深みを与えていました.
そのため,誰が主人公でどう解決するかのようなそういう感覚がなく,ある種の雑多なそれでいてスピーディーな展開になってます.ストレスはありません.
CPUでAIな市長がいい感じに狂言回しポジションでしかも一番人間味があって面白かったです.
話が進むにつれてどんどん明らかになる謎と新しい驚きを楽しみながら,キャラクター同士の新年のぶつかり合いとバトルを楽しむ,いい感じにエンタメ小説でした.
真面目系嫌われファンタジー
あらすじ・内容
WEB版に大幅加筆&書き下ろしエピソード満載!
プ ログラマーの榕木丈治は、ある日突然異世界に転生してしまう。しかもそこは、丈治が開発に携わったシミュレーションRPGの世界で、自分をモデルにしたお 邪魔キャラジョージになっていて……!? チート無し、ヒロイン達の好感度はマイナス。だが、ゲームの物語通りに進めば、ジョージに待っているのは悲惨な 最期だ。黙って待ってはいられない。物語が始まる魔王出現の時までに、生き抜くための力をつけてやる――! 嫌われ者の戦いが、今始まる!!
至って真面目なサラリーマン主人公がすいも甘いも知り尽くして枯れた精神で織りなす嫌われ進行.
徹底的にヒロインの魅力を出し惜しみするスタイルがすごく良かったです.
内政系の描写もバランスが良い塩梅で適度にスカッとする仕上がりになっていますね.
いろいろなキャラクターと知り合いつつマイペースに社畜根性出していく主人公には不思議な魅力がありますね.
惜しむべくは間違った選択をしていないのにヒロインに嫌われてしまうところでしょうか.
そこらへんの関係修復もいい感じにカタルシスに変わってくれることを期待しつつ,続巻を待とうと思います.
混線に次ぐ混線 まさに混戦
あらすじ・内容
星ノ守千秋の「本当の初恋」によって錯綜ラブコメは急展開へ!?
星ノ守千秋にとって家族以上に大切なネットの恩人――《ヤマさん》。彼の正体が宿敵、雨野だと気づいた千秋は心ここにあらずで……「ぬーん……ぬーん……うぬーーーん」「お姉ちゃん、その悶え方、全然可愛くない」
勘違いラブコメの極地がここにありました.
すべての発言,行動に気がおけませんね.
ここまでキャラクター同士の勘違いが起きてしまうと筋を通すことすら難しくなってしまいそうです.
それでいて悪いやつが誰もいない世界……素晴らしい仕組み作りだなぁと思わず感心してしまいました.
大波乱の今巻ですが決して軸はブレずにしっかりきっかりと暴走するキャラクターのラブコメが楽しめるのがまたにくいです.
みんな幸せになってほしいのですがどうやってもぎりぎりの戦いになりそうです.
ヒヤヒヤの着地点に期待しています.