新世界での新体験
怒涛の展開から新章までのつなぎといった風情の巻でした.
異世界だけでも新鮮な出会いの連続ですが,その中でまたさらに新しい見識を広めるシーンを描くのは難しいなかで,この作品は真っ直ぐ描いてくれた印象です.
ここに来て株と魅力が急上昇するキャラクターもいて伸びしろが楽しみですね.
次回は料理だけではない大きな展開もありそうなのでそれにも期待です.
新世界での新体験
怒涛の展開から新章までのつなぎといった風情の巻でした.
異世界だけでも新鮮な出会いの連続ですが,その中でまたさらに新しい見識を広めるシーンを描くのは難しいなかで,この作品は真っ直ぐ描いてくれた印象です.
ここに来て株と魅力が急上昇するキャラクターもいて伸びしろが楽しみですね.
次回は料理だけではない大きな展開もありそうなのでそれにも期待です.
同じレベルで見える視点
食料庫の開陳でまだまだこの世界には底力があると感じられたこの巻.
特に相手料理人との宴での直接対決がザ・料理モノ!って感じでとても盛り上がりましたね.
美味しいにもいろいろ種類があって,その一つを極めている相手と相対することで主人公も成長していく.いいサイクルですよね.
毎度恒例の書き下ろし短編も女性陣のそれぞれの個性が出ていてとても良かったです.
次回はついに街を離れた遠征話ということでまた世界の広がりに期待したいと思います.
香辛料の匂いにつられて
ついに庶民食の王様,カレーの気配が見え隠れする中で,街のキャラクターと森部のキャラクターたちにも次々に新しい関係が生まれています.
前回のマイムというキャラクターは主人公といい塩梅の対比的な構造を生みましたが,今回のレム=ドムはヒロインとの対比になっています.
また半分くらいは掌編になっていて本編の補足に使うという珍しい構成でした.
ただ本編の続きが読みたい気持ちも強くジレンマがありますね.
貴族のロリちゃんにまた登場してほしい今日この頃です.
これだけ一定して面白さが持続している作品もないと思うのでずっと楽しめそうな作品だなと再確認しました.
一難去って
前回の大イベントから一点,また新しい起承転結がスタートです.
それぞれの関係値も前回からを踏襲しつつ,新しい一歩を踏み出している様子も描かれていてホクホクです.
キャラクターの関係だけでなく料理道にも新しい展開が.
新しいキャラクターのおかげで従来のところにも新鮮さが生まれてますし,そのおかげで早く続きが読みたいという気持ちも生まれました.
章中に本編に関係のある短編を入れるのも面白い試みです.
今後の展開にも期待したいですね.
宿命との邂逅 妄執の終わり
料理で織りなす異世界生活もここに来て大きな区切りを迎えました.
様々な思惑とそれぞれの立場が堂々と際立ち,またようやく読めた“料理対決“のアツさ.
料理とは相手への思いやりもあるんだと考えてしまう展開に思わず頷きました.
久々登場のキャラクターもいて華やかだし大団円だしでかなり満足度の高いお腹いっぱいの1巻でした.
次は一区切り後ということでまた新しい話が始まるので,今から楽しみですね.
矜持のたまもの
無事に戻るやいなや大きなうねりにまた絡まれてしまうっていう感じの展開です.
今巻でヒロインたちとその他のキャラクター達の関係が少しずつ変化しながら,より密なやり取りがされるのが印象的で,むしろ関係値がいっきにすすまないのがもどかしくもあり楽しくもあります.
いろいろな縁が結ばれながらも肝心なところでトラブルや壁があり,そこを一つ一つ着実にゆっくり超えていくさまがこの作品の醍醐味ですね.
前巻のロリキャラがかなりお気に入りなので次巻また出てきそうなのが楽しみです.
美味しそうな新料理も披露しつつ全体的なバリエーションが増えてきたのでメリハリある料理にも期待です.
新食材を開拓していく楽しさも健在です.
何でもありの通販
あらすじ・内容
――その男、異世界の胃袋を鷲掴み!!
現代日本から剣と魔法の異世界へと召喚された向田剛志。どんな大冒険が待っているのかと思えば、実はムコーダは「勇者召喚」に巻き込まれただけの一般人だった! そんなムコーダの初期ステータスは正規の勇者(3人もいる!)に比べてかなりしょぼい……。さらにムコーダたちを召喚した王国がうさん臭く、「あ、これ勇者を利用しようとするやつだ」と察して一人城を出るムコーダ。この異世界でムコーダが唯一頼りにできるのは固有スキル『ネットスーパー』――現代の商品を異世界に取り寄せられるというものだけ。戦闘には向かないが、うまく使えば生活には困らないかも? と軽く考えていたムコーダだったが――? 実はこのスキルで取り寄せた現代の「食品」を食べるととんでもない効果を発揮してしまうことが発覚! さらに、異世界の食べ物に釣られてとんでもない連中が集まってきて……!?
「小説家になろう」年間1位のとんでも異世界冒険譚、ついに登場!
異世界の通貨でネット通販が使えておまけに食材にバフが乗るというチートモノ.
料理描写がクドくないバランスでちゃんと美味しそうに感じる点が良かったです.
キャラクターもさっぱりしてますが神狼と女神がコロッと食べ物で陥落するあたりがコミカルで面白いですね.
経済的にも能力的にもかなりやばい能力なんですがお気楽な主人公が全能感を和らげていて良い塩梅です.
改めて思う日本のネット通販ほんとヤバすぎる.
またいろんなキャラクターが食べ物で陥落するさまが見れそうなのでそこが楽しみな作品です.
思惑交差する街と森
あらすじ・内容
領主・サイクレウスとの話し合いが混迷を極める中、新たに浮上した因縁“赤髭党”とその生き残りであるジーダ。何らかの突破口を探しながらも屋台を続けるアスタたちの下に飛び込んできたのは、森辺の民の格好をした何者かが狼藉を働いているという情報で……。新メニューも続々登場! 大人気異世界料理ファンタジー、大台の第10巻!
新メニュー開発や許せない悲劇の発生など見どころたっぷりの今巻.
人間関係もググっと進んでそこも読み応えがありますね.
主人公は自分の料理道をただひたすらに突き進むだけですがそれに付随する富や数奇な運命で出会った人々に翻弄されている図.
陰謀の種や過去の事実が積み重ねられて現在のいろいろな思惑の真意に繋がっている感触がスッキリする構成になっていますね.
新素材の開拓や新たな販路など料理側でも伏線がたくさんあるので今後はそこにも期待したいところです.
別れと出会い……
あらすじ・内容
ついに領主サイクレウスと森辺の民の会合が開始され、過去の事件とスン家の因縁が白日の者となる日も近づいていた。一方、ようやく屋台を通常営業することが出来るようになったアスタは、友人・シュミラルの所属する銀の壺が、次なる商談の旅に出ることを知る――。
お得意様だった賑やかなキャラクターたちが離れ,それぞれの想いを胸に秘めながらまた新たなステージに進んでいく.
どうしようもない陰謀や巨悪は潜んでいるものの,確かに前を向いて進んでいける道がある.
そんな光明が示された巻でしたね.
あらゆる出来事の裏側では確かな息遣いがしっかりとベースにあって,想いをしっかりと育んでる様がバランス良く描かれていてそれがなんとも心地よい.
話の盛り上がりは激しくないもののきれいにまとまっているおかげで読後感が爽やかでした.
それでいて続きがとても気になる終わり方なのではやく読みたいです.