感想 『NO FATIGUE 〜24時間戦える男の転生譚〜 3』


精神と信仰の関係性

あらすじ・内容

0歳からの24時間無双ファンタジー、第三弾!

女神アトラゼネクより“24時間疲れない”能力【不易不労(ふえきふろう)】を授かった加木智紀(かぎとものり)。悪神の力で転生した通り魔を倒すため、彼は子爵家の四男エドガーとして、異世界で第二の人生を歩み出した。
悪神の息が掛かった暗殺教団<八咫烏(ヤタガラス)>。わずか1歳足らずにしてその首領ガゼインに見込まれたエドガーは、教団への潜入を果たす。
そこで出会ったのは、ダークエルフの少女エレミアをはじめ、暗殺任務をこなさせるために洗脳され、労働と戦闘訓練を課せられている子どもたちだった。
彼女たちを助け出すことを心に誓ったエドガーは、次々と明らかになる教団の真実を前に、ついに反撃の狼煙を上げるが……!?
「俺はサンタマナを潰し、俺のための王国を打ち立てる。――一緒に来ねーか?」
逆転に次ぐ逆転、先行き予測一切不能! 激動のクライマックスを迎える暗殺教団編の他、書き下ろしエピソード満載の第3巻登場!!

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今回は何故か各キャラクターの内面の深堀とその信仰するものの不安定さにかなり踏み込んでいました.

大きな区切りのクライマックスだったのですが,バトルがかなり盛り上がって迫力がありましたね.

スキル性の醍醐味でもある豊富な選択肢のどれで裏をかくか……といったところも見どころでした.

ヒロインだけでなく,各女性キャラクターの強かったり怖かったりするところが強調されていて,また深く読み応えがありました.

いよいよ現世とライバルの動きが徐々に明らかになり,陰謀感が増したので,次回はぜひそこら辺のハラハラドキドキを楽しみたいと思います.


感想 『終末なにしてますか? もう一度だけ、会えますか? 01』


紡がれし,妖精たちの未来

あらすじ・内容

数年後の浮遊大陸群。次代の黄金妖精たちによる新シリーズ開幕!

〈人間〉は規格外の〈獣〉に蹂躙され滅びた。〈獣〉を倒しう るのは、〈聖剣〉(カリヨン)を振るう黄金妖精(レプラカーン)のみ。戦いののち、〈聖剣〉は引き継がれるが、力を使い果たした妖精たちは死んでゆく。 「誰が恋愛脳こじらせた自己犠牲大好きよ!」「君らだ君ら! 自覚ないのかよ自覚は!」廃劇場の上で出会った、先輩に憧れ死を望む黄金妖精と、嘘つき堕鬼 種(インプ)の青年位官の、葛藤の上に成り立つ儚い日常。次代の黄金妖精たちによる、新シリーズ開幕!

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前シリーズの雰囲気はそのままに,面白い立場のキャラクターにスポットライトを当てることで世界がググっと広がりました.

セリフ一つ一つからキャラクターの粋な個性がにじみ出ていてとてもセンスが良いですね.

またこのしっとりとした世界観の雰囲気が前作からDNAとして受け継がれていて,全体のベースとして相当な安定感を演出しています.
まぁ実質6巻目ですからね.

新キャラクターも癖があって魅力的ですし,前作のキャラクターが出てくれると嬉しいですし,いいとこ取りな美味しさがありますね.


感想 『終末なにしてますか? 忙しいですか? 救ってもらっていいですか? 05』


受け継がれる意思.

あらすじ・内容

数多の犠牲によって訪れた平穏。終末に零れる涙。シリーズ完結。

ヴィレムは約束を守れず〈月に嘆く最初の獣〉(シヤントル) の結界は崩壊した。正規勇者(リーガル・ブレイブ)の命と引き替えに長い眠りについていた幼い星神(ほしがみ)は、その余波で空魚紅湖伯(カーマインレイ ク)とはぐれ、記憶を封じられたびれむと共に仮初めの平穏な日々を過ごす。その日、〈穿ち貫く二番目の獣〉(アウローラ)が浮遊大陸に降り注ぐことになる までは――。〈獣〉に対するのは、アイセアとラーントルク。死にゆく定めの少女妖精たちと青年教官の、終末最期の煌めき。次代に受け継ぐ第一部、幕。

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一人の青年と大勢のロリっ娘妖精たちの終末ファンタジー,ここに終焉.(でも続くんじゃよ)

壮大な伏線を絶妙にはっきりしない状態で回収する点がちょっとソワソワしますが,これまでの苦難とか苦労を思うとジーンときますね.

特に最後の戦闘シーン……最高です.このシーンのために前4巻はあったのではないかと思うくらいです.

ヒロイン正妻枠(と最後まで信じて疑わなかった)のクトリにまた逢いたいけど,希望というか可能性を残したエピローグでした.

キャラクターの温かいやり取りと切ない世界観が魅力の今作ですが,同舞台の新作が始まるということなので,早く読みたいと思います.


感想 『強くてニューサーガ』 英雄に慈悲はない


英雄に慈悲はない

あらすじ・内容

インターネット上で話題沸騰の“強くてニューゲーム”ファン タジー、待望の書籍化!激戦の末、魔法剣士カイルはついに魔王討伐を果たした…と思いきや、目覚めたところはなんと既に滅んだはずの故郷。そこでカイル は、永遠に失ったはずの家族、友人、そして愛する人達と再会する――人類滅亡の悲劇を繰り返さないために、前世の記憶、実力を備えたカイルが、仲間達と共 に世界を救う2周目の冒険を始める!

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明るいセリフの文体と濃密なバトル描写,無慈悲な行動と新鮮な気持ちになれた作品です.

またそれらがかなりいいバランスで成り立っているのでストレスもありませんでした.

しかし緊迫感のある展開もしっかり起こるので,ドキドキしながら楽しむことができました.

登場人物たちも,パッと見の印象とは裏腹な一面が各自にあり,それが一クセも二クセもあるような感覚になるので物語の深みを増しています.

一山超えてのエピローグだったので,このまま最後までどう走っていくのかが楽しみです.


感想 『おまえをオタクにしてやるから、俺をリア充にしてくれ! 14 大学生編』 遠距離恋愛の醍醐味


遠距離恋愛の醍醐味

あらすじ・内容

桃に会いに行くため――ついに柏田、北海道へ!

学園祭以来、桃の関係はずっとギクシャク……そんなとき、声優の深瀬愛のマネージャーバイトの打診が。そうだ! これで旅費を貯めて、桃のいる北海道の大学まで行ってやる!  ……って、なんで長谷川も北海道に!

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今回も本当にさっくり読めました.

遠距離恋愛だからこそ訪れる苦悩とそれを前向きにひたむきに突き進む主人公の様子が甘酸っぱいのなんのですね.

また何とも言えない三角関係なのかどうなのかといった空気がほんのり切なさを演出していて,ラブコメにいい感じの花を添えていました.

結局人間割り切ることはできないのですが,キャラクターたちの潔いところと葛藤するところの対比が綺麗に見せられていて見ていてドキドキできました.

着々とクライマックスに向かっているともいえますね.

いろいろと決着するのが楽しみです.


感想 『骸骨騎士様、只今異世界へお出掛け中 3』 うっかり骸骨の大暴れ


うっかり骸骨の大暴れ

あらすじ・内容

アリアン(美女)に魔の手が迫る時、最強の“世直し”が炸裂する!
「召喚! 【炎獄魔人(イフリート)】――!!」

気が付くと、2m超の骸骨騎士姿で異世界にお出掛けしていたアーク。彼は道中で出会ったダークエルフの美女アリアン、獣耳忍者少女のチヨメに協力し、人族に囚われたエルフ族や獣人(山野の民)達を解放していく。
ついに全ての囚われたエルフ族の居場所を知ったアークは、早速アリアンと共に目的地へと向かう。しかし、見た目とは裏腹にドジな彼は、うっかり道に迷って しまい――研究者であるエルフのために魔獣を捕獲! 海賊の魔の手から人々を救出!? 討伐隊と共にオーガの大群を一掃??!! と、横道に逸れつつも、 種族を跨っての大活躍!
ようやく最終目的地「神聖レブラン帝国」に到着したアーク達。しかし、魔獣呪術師のフンバがアリアンに迫ってくる上に、なんと五本首の魔獣ヒュドラまで呼び寄せて……!?
「五分で片をつける。召喚! 【炎獄魔人(イフリート)】??!!」
お待ちかね、秘技「召喚魔法」発動! 最強の骸骨騎士による“無自覚”世直し異世界ファンタジー、第三弾がド派手な召喚魔獣対決と変わらずの人情満載で参上!!

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今回も主人公が天然な感じで半端ない力を駆使して異世界を謳歌しています.正直楽しい.

旅の目的は割りと重い感じなのですが,主人公の天然冷静な感じとヒロインたちの正統派な感じがマッチしてちゃんとエンタメな明るさになっている点を評価したいです.

新キャラが出てきましたがまだまだサブのスポット参戦といったところ.

じわじわと風呂敷が広がっているのでそろそろ綺麗にまとまるところも読んでみたい気がしますね.


感想 『呪術法律家ミカヤ』 ファンタジー法廷、ここに開廷


ファンタジー法廷,ここに開廷.

あらすじ・内容

十七歳で呪術法律家の資格を取った天才少女ミカヤ。そんな彼 女の初仕事は史上最悪の暗殺者、アイスフェルドの弁護だった。 絶対に精霊呪術を通さない完全密室の“精霊殺しの箱”。その中で死んでいた人権活動家サラ サンテ。彼を殺した容疑で捕まったアイスフェルドだが、ミカヤには冤罪を主張するのだった。初めは半信半疑のミカヤだったが、皮肉屋で、つかみ所のないア イスフェルドのアドバイスに触発されながら、次第に彼の無罪を確信し、ある真実へと辿り着く。 真犯人は誰なのか? サラサンテはなぜ殺されたのか? 大 陸史上最大の法廷劇が幕を開け、アイスフェルドへの判決が下される時が来る――!!

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ライトノベルで法廷劇というのもいくつか今までありましたが,この作品の特筆すべきはやはりキャラクターがここでもかというくらいタっていることでしょう!

唯我独尊なアイスフェルドをはじめ,検事,騎士といった脇キャラ含めてみんな愛くるしいキャラクターです.

特にヒロインのミカヤがまっすぐ芯の通った女の子なので読んでいて爽快ですし,苦悩して苦悩して前に進む姿がいいですよね.

かなりの大舞台で大事件な1巻目ですが,また舞台を変えてドタバタな法廷劇もぜひ見たいものです.


感想 『楽園への清く正しき道程(1番目はお嫁さんにしたい系薄幸)』


いじらしいハーレムコメディ

あらすじ・内容

野村美月のファンタジー・ハーレム(予定)コメディ、第2弾!!

「すごくいいことを考えちゃった!」王妃のひと言を発端に、 城内で”お嫁さんにしたい子番付レース”が大々的に開催される。優勝した娘は国王様の寵姫として迎えられるという噂が広がり、城中がヒートアップ! そん な中、ルドヴィークはいじめに遭っている内気な侍女と知り合い、王妃の協力も得つつ、地味な彼女を勇気づけるため魅力的に変身させることに。だが一方で、 レースに不正の疑惑が持ち上がり……!? ファンタジー・ハーレム(予定)コメディ第2弾!

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女の子で一喜一憂している主人公とそれを支えつつもいじらしく自分の気持ちを抱えて気づかないヒロインがたまりませんね.

ボンドガールのように次々に新しい女の子が出てくるのが特徴な今作ですが,今回は大人しい小動物系のメイドさん.その道のお兄さんにはたまらない感じじゃないでしょうか.

ただどんなキャラクターにも一本芯みたいなのが通っていて,過去だったりが背中に乗っていて……そこがキュートでした.

何人かすでに顔見せは終わっているので,次はどんな女の子が素敵な表情を魅せてくれるのかが楽しみですね.


感想 『ボディガードな彼女いわく、サディスティック日和にて。』


ドタバタボディーガードラブコメ.

あらすじ・内容

天下に並ぶ者がいないほど、破滅的に、神憑って、運が悪い高 校生・向希純(むかいきすみ)はある日の下校途中、暗殺者ファントムの犯行現場を目撃し、次のターゲットとされてしまう。 すぐさま助けを求めに警察に駆 け込むが、相手にされない希純。それでも食い下がる彼に刑事・室田万寿夫が紹介したのは、警備会社『SMG』(スクール・メイツ・ガーディアン)と呼ばれ る謎の事務所だった。そこを訪れた希純を待っていたのは――なんと美人女子高生!? お金もない、頼るあてもない希純は設立されたばかりのSMGのモニ ターとして、沙耶香とボディガードの契約を結ぶことに。これで一安心と思った矢先…… 「あれ……? 俺、前より危ない目に遭ってない……!?」 希純に 敢えて危険な橋を渡らせ、苦しむ姿をうっとりと眺める沙耶香。 実は彼女は真性のドSだった! 「護るべきか、虐めるべきか。それが問題ね」 不運な少年 の強制ドMスクールライフ、危険に開幕!!

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ドSになじられながら命を狙われ,それでも学園生活を過ごす主人公が見ものです.

ミステリーというか謎解き要素もあるんですが,どちらかというと個性豊かなキャラクターたちの掛け合いが合うか合わないかで印象が変わる作品です.

主人公はそれなりの熱いハートと信念,ヒロインはドSで完璧なんだけどどこか脆そうなところがある,そんなバランス感覚を楽しむ作品ではないでしょうか.


感想 『最強ゲーマー、異世界にて実況プレイ中 2』


ダンジョン登場

あらすじ・内容

大事なものを守るため、次に挑む試練は「女騎士の育成」!?

古今東西あらゆるゲームをやり込んだ俺、高坂葵は『ゲームが得意な方を優遇』という求人広告をきっかけに異世界で、ダンジョンの”管理人”をしていた。
そんなある日、俺は思わぬ難題を突きつけられる。
ダンジョン維持のため「迷宮にボス役を配置」しないといけないらしい。
しかも、そのボス役の適性があるのは、以前開拓村が襲われた時、捕虜になっていた人族の女騎士だけで――!?
苦労して準備した迷宮に歓迎できないお客もやってきてしまい、なかなかにハードモードな展開に。
とはいえ、ゲーマーとしてはこんな状況も楽しまなきゃな。
次なる試練『女騎士育成ゲーム』も真面目に、楽しんで、攻略していきますか。

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相変わらず実況してない実況人生ゲームのプレイを満喫している主人公.実にいきいきとしていました.

新キャラの女騎士もまっすぐでそこが可愛く描かれていて非常に愛着がわきました.

経済やご都合主義なところが濃くあるのもそうなのですが,作品の世界や価値観などが一貫してそこを重点的に書きたいという気持ちが伝わるので逆に納得しています.

攻略キャラが増えてますます異世界の人生ゲームが華やかに.
今後の実況も期待しています.