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感想 『境域のアルスマグナ 緋の龍王と恋する蛇女神』 夫婦の進む道


夫婦の進む道

あらすじ・内容

「私はあなたの妻です」と、創造神(かのじょ)は言った。

鬼柳怜生・享年17歳。彼の生涯は双子の姪をかばって儚く幕を閉じた……はずだった。死者蘇生すら可能な力を手に生き返った怜生。世界を一変させる存在となった彼の、全世界を相手にした戦争が幕を開ける――!

非常によくねられた設定と生き生きとしたキャラクター.

主人公もまさに王道を行く正義感があって等身大なのに何処か執着的なタイプ.

丁寧なバランスの良い描写の中にもオリジナリティあふれるやり取りや世界の広がりが感じられて読んでて楽しかったです.

ヒロインがウザい点は賛否両論ですが今後いろいろなキャラクターが追加されることを考えるとこれくらい目障りな感じがちょうど良いかも.

魔術でどうしてもやり抜きたいこと,それを見つけた主人公がどのような覇道を突き進むのか.

まだまだ見どころはたくさんありそうですね.


感想 『筺底のエルピス』 設定と信念が化学反応


設定に無駄が全くなく,それが確かな重厚感となって噛み締められる作品でした.

あらすじ・内容

人類の存亡をかけた影なる戦い。殺戮因果連鎖憑依体――古来より『鬼』や『悪魔』と呼ばれてきたその存在は、感染する殺意であり、次元の裏側から送り込まれた人類絶滅のプログラム。日本の暗部である《門部》は、不可視の存在を網膜に投影する改造眼球『天眼』と、時を止める超常の柩『停時フィールド』を武器とし、そのプログラムを追い立て、狩り、そして葬り続けてきた鬼狩りの組織だ。時は現代。百刈圭(ももかり・けい)と、乾叶(いぬい・かなえ)――心に傷を抱えて戦う二人が遭遇したのは、歴史上、たった六体しか確認されていない《白鬼》だった。叶の親友に憑依したその鬼を巡って組織が揺れる中、黒ずくめの刺客《ゲオルギウス会》が動き始める。それは日本を守護する《門部》と同じように、ヨーロッパで連綿と戦い続けてきたもうひとつの鬼狩りの組織――バチカンの狩人たちだった。《白鬼》とは何か。二つの組織の衝突はいかなる戦いを引き起こすのか。そして、滅亡を防ぐ希望はあるのか。人類の存亡をかけて戦う、影なる戦士たちの一大叙事詩が、いま語られる。気鋭・オキシタケヒコが描く異能バトルアクションシリーズ。イラストは各方面で活躍中のtoi8が担当。※この作品は底本と同じクオリティのカラーイラスト、モノクロの挿絵イラストが収録されています。

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特に門部という組織の設定がしっかりしていて,和風なのにSFなガジェット,同様な他の組織とのモチーフの比較などとにかく凝ってる印象です.

能力も性質はシンプルなんだけど,そのいろいろなパラメーターで魅せてくれそうな感じです.

異能バトルでありながらSFの空気をまとっていて,更にはキャラクターたちのいきいきとした信念が化学反応していました.

素直に面白かったです.


感想 『エイルン・ラストコード 2』 こじ開け掴む,希望の未来の道標


燃えるアツさと情熱でこじ開け掴む,希望の未来の道標!

あらすじ・内容

とにかく熱くて、火傷する、新世代ロボットライトノベル第二弾!

ロボットアニメの世界から西暦2070年の世界へと召喚されたエイルン=バザッド。セレンにまつわる悲しい過去『機兵部初代部長・神無木緑の喪失』が呪縛のように多くの生徒を苦しめていることが判明して……!?

 

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いろいろ素晴らしい点がたくさんあるんですが,一番はやっぱりここぞというタイミングで求めていたシチュエーションが最も求められている状態で与えられるという感覚ですね.

ガチガチのロボットモノなのに,それを通してキャラクターたちの成長が丁寧に描かれているのが良かったです.

ジーンとくるシーンもたくさんあって本当に教科書みたいな作品だなぁとしみじみしました.

まだまだ明かされない謎が多く,またライバルキャラなどのお約束も期待されているので今後も目が離せない作品になりそうです.


紅(歪空の姫) 感想


何年待ったかわからないレベルで待ちに待った新刊.でも待ってよかったと素直に思える面白さ!

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紫は可愛いし,主人公は相変わらずのロリコンパワーだし,今まで出てきた女子(バケモノと読む)も勢揃いで最高! また切彦ちゃんに会えただけでも嬉しいです.
起承転結がしっかりしていてやけに読みやすいのと,独特の世界観の浸透がはっきりわかって心地良いです.
まだまだ彼らの活躍が見たいので次はもう少し早く新刊を出してくれると嬉しい……かな笑