感想 『ノーゲーム・ノーライフ 8』 定石と布石。そして全ては反転する


定石と布石,そして全ては反転しました!

あらすじ・内容

VS神霊種戦 ついに決着!

神霊種との双六も終盤戦。だがゴール直前、ジブリールが古の『大戦』を再現した”戦略シミュレーションゲーム”の対戦を要求。かつて大戦を終結に導いたものたちが犯したミスを継ぐアナザーアンサーが示される!?

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いつにもまして曖昧で雰囲気な描写が多く読むのに苦労しましたが,読了後のカタルシスが凄いです.

少女が問うた懐疑こそが信頼だったということに気づく流れがしっかりしていましたね.

かつての敵や仲間,登場人物が入り乱れて挑むゲームの迫力とその重さと楽しい感じがこの作品の最大の魅力で,最後の最後までしっかりと徹底されていたのが良かったです.

一段落しましたが,この作品はまだまだ底が見えていないので一つ一つ理解を深めながら行く末を見守りたいと思います.


感想 『堕落の王』 ホント主人公仕事しない!


ホント主人公仕事しない!

あらすじ・内容

堕落と放棄、逃避と劣化、停止と衰退、惰性と憂鬱……俺は怠惰の魔王である

男の名はレイジィ・スロータードールズ。かつてしがないサラ リーマンだった彼は死後、異世界に転生し悪魔のクラスを得るが、自堕落に過ごし続けいつしか怠惰を司る魔王になっていた。その彼に「反旗を翻した暴食の王 ゼブル・グラコスを討滅せよ」と大魔王の勅命が下る。だがベッドからピクリとも動かない怠惰の王レイジィ。そんな魔王の代わりに臣下である強欲のデジ、色 欲のミディアが暴食の王の討伐へと向かうが――!? 欲望渦巻く堕落転生ファンタジー!!

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と言ってもそこは魔王,畏怖とカリスマは感じました.

個性的なキャラクターがずっと寝ている主人公の周りでちょこまかとは言えて妙な作品です.

バトルは熱くなかなか読み応えがあったのですが結局この主人公と合うかどうかな気もします.

むしろ主人公……なのか?と首を傾げる感じ.

視点が何回か入れ替わるのでそこも気になる人は注意です.


感想 『サクラ×サク 04』 紡ぎ出される、愛の物語


大混乱な戦争の最中に紡ぎ出される,愛の物語.

あらすじ・内容

「二度とわたしを、姫なんて呼ばないで」 最後に水浴びをし たのは、いつだったか。五日前? もっとか。十日前……? ハイジ・バランは、まだ、生きています。 大王都カバラからなんとか脱出したものの、帝国の軍 勢は既にデスティニア公国へも進軍していた。大軍で押し寄せる帝国軍にサクラたちは少数精鋭で立ち向かう……! 血が滾(たぎ)って色々躍る大戦詩幻想交 響曲(ファンタジックウォーシンフォニー)、運命が軋む4巻!!

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今巻は特に,今まで敵だった側の方にも焦点が大きくあたっているのでメリハリがついてとてもワクワクしました.

またサクラサイドにそれがガンガンとクロスしていくので読んでいて飽きませんね.

主人公が段々と精悍な側面も見せるようになったので成長を感じられて微笑ましいです.

後半にかけてまた大きな爆弾,陰謀,つまりは伏線がものすごい勢いで増えたので続きでしっかり回収してくれることを期待しています.


感想 『異世界料理道 5』 文化の闘いをしている


一歩一歩着実に進む異世界の料理道!

あらすじ・内容

カミュア=ヨシュの提案から宿場町でギバ料理の屋台を出し、 様々な人とのかかわり合いも増えて順調に売り伸ばすアスタ。しかし、『ギババーガー』だけではより多くの人にギバ肉の味を知ってもらえないと知ったアスタ は、特にギバ独特の臭みが苦手だという南の民の為に新たに『ミャームー焼き』を開発する。そして、その料理はアスタにまた新たな出会いと事件をもたらすこ とに――。

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宿場町の商売が着々と軌道に乗る様がありありと描かれていて面白かったです.

またキャラクターへのスポットの当て方,魅せ方が心地よく見ていて飽きませんね.

しかし順調ながらも不穏な影が見え隠れしてきてそれご見事にアクセントになっています.

言ってしまえば文化の闘いをしているのでそれがどのような結果を見せるのかとわくわくしつつ,キャラクターたちの一喜一憂を眺めたいと思います.


感想 『灰と幻想のグリムガル level.7 彼方の虹』 新しい世界 それぞれの居場所


新しい世界.それぞれの居場所.

あらすじ・内容

異界をさまようチームハルヒロ、過去最大のピンチ!?

『黄昏世界』から脱出したハルヒロたちは、グリムガルとも異 なる『太陽の昇らない世界』にへと足を踏み入れた。なんの情報もないまま、それでも仲間を率いるハルヒロ。幸いなことに、異界の住民たちが住み着く村を発 見し、ひとまずの安全を確保できたものの、過酷な環境に問題は山積みだった。更に最も必要とする「グリムガルに帰る方法」はまだ手がかりさえも見つからな い。
自分たちは帰ることができるのか、そして時たま頭をよぎる本当に『帰る』場所は違うところなのでは、という感覚。様々な想いを胸に抱きつつ、ハルヒロたちは、異界の探索を進めていく。灰の中をさまよい、行き着く先には――

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手探りで進んでいく冒険と仲間とのリアルなやり取りが今回も最高にキマってました.

また世界の広がりとそこに確かにある存在たちがしっかりと自分を主張している様がありありと畫かれているので,緊張感が途切れないのも大きな魅力になっています.

危機に次ぐ危機を主人公達が一つ一つ知恵と魂を絞りながら駆け抜ける様は自然とこちらも手に汗握ってしまいましたね.

一冊に詰めた濃い話に大満足しながらも,更に更にと渇望してしまう,そんな魅力が詰まった巻だと思います.


感想 『最強ゲーマー、異世界にて実況プレイ中』


ゲーマーの矜持と箱庭の甘寧.

あらすじ・内容

ゲーマー魂で、異世界を攻略せよ!!

「……ハードモードにも程があるだろ!?」
古今東西あらゆるゲームをやり込んだ俺、高坂葵は『ゲームが得意な方を優遇』という怪しげな求人広告を見つけ--気がついたら、異世界に放り込まれていた。そこは何もない渓谷のドン底で、あるのはスコップとツルハシのみ。
詰んだ……って思ったら、なにやらこの世界では、まるでゲームのように地形を拡張したり、作ったアイテムの売買ができたりするらしい!? なるほど、そういうことなら、いままで鍛えた俺のゲーマー魂をいっちょ発揮してみますか!!
「さあ攻略を始めよう。せっかくの異世界送りなら楽しまないとな!」

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主人公の芯の通りが素晴らしいです!

獣耳ヒロインを筆頭とする可愛いキャラクターと異世界召喚の特有の手探り感がかなりマッチして良い雰囲気を演出しています.

監視からの実況がスムーズに行くことを願いつつ,この先どんな無理難題や困難が主人公に降りかかるのか,それを想像しつつ彼の持ち前のブレなさで乗り越えるんだろうなと予想しつつ,期待したいと思います.


感想 『エイルン・ラストコード 〜架空世界より戦場へ〜 3』 外堀がどんどん魅力を増す


ヒートロボット列伝第三章!

あらすじ・内容

とにかく熱くて、火傷する、新世代ロボットライトノベル第三弾!

氷室義塾の活躍は大きな注目を浴び、アメリカからデータ採取のため無人島遠征の依頼を受ける。だが謎の武装組織、さらにマリスが来襲。無事これを退けるものもエイルンが全治3ヶ月の重傷を負ってしまい……!?

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相変わらず主人公サイドでなく,その外堀がどんどん魅力を増していく展開が心地よかったです.

闘いの熱さとは裏腹にクールとウィットに富んだ日常パートがいい感じのバランスを生んでいい感じです.

とくに女性キャラの心の揺り動きが中々進展があってハラハラドキドキできて良かったです.

まだまだ回収しきれていない伏線と各サイドの思惑がいろいろ絡んで複雑なテイストが出ているので,はやくスッキリする展開を希望しています.


感想 『精霊幻想記 2』 旅は道連れ、ロリ獣耳


旅は道連れ,ロリ獣耳.

あらすじ・内容

ベルトラム王国を出奔し、両親の故郷である東の地を目指して 一人旅をするリオ。その道中、彼は貴族が差し向けてきた暗殺者である狐獣人の奴隷少女ラティーファと戦闘し、これを返り討ちにする。さらにリオは、ラ ティーファを縛る隷属魔術を解呪するのだが――自由の身になった彼女はひとりぼっちは嫌だと主張し、リオの旅への同行を申し出て!?

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ここで核弾頭級の可愛いキャラ持ってこられました.

東へ東へと街を順繰りして旅をしているわくわく感はそのままに,また里での生活や忍び寄る陰謀の影などがスパイスになってました.

キャラクターが一気に増えましたがちゃんとそれぞれが立っていて,今後の活躍に期待できそうです.

どんどん強くなる主人公がどんな魅力的な存在へと成長していくのかも楽しみですね.