終末なにしてますか?忙しいですか?救ってもらっていいですか? 感想


この長いタイトルとは裏腹な,硬派なファンタジー.可愛い魅力的な女の子達と,ありえない過去を背負った男の出会い.王道!最高!

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序盤の構成とテンポに慣れなかったですが後半にかけてグングン映えていく世界が本当に魅力的な作品です.青春の頃が蘇りました.


エンド・リ・エンド2 感想


最高で最悪な悪魔の恋愛ゲーム,奇跡のカーニバル開催だと言わんばかり.ここまで来ると前巻前半のハートフルな展開が懐かしくすらある.

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普通のラブコメのシーンなのに文字通りの悪魔のいたずらと主人公の自意識でとんでもなくシリアスな雰囲気が出ているのが他とは一線を画したアイデンティティです.
ヒロインがどんどん脱落するのは構造的にそうならざるを得ないんだけど,読者も一緒なって(メタフィクション要素がここまで等身大に働くのも珍しい)その苦しみを共有するのが最高ですね.
ところで寝取られはまだなんでしょうか


機巧少女は傷つかない14 感想


表紙のシャル,結構あるじゃん!(ラスターカノン

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やはりすごい 失速感も少しあるけど,このカオスな状況を1巻にまとめてしっかり落ち着けるのは並大抵のことじゃないと感じます.

シャルがイキイキしているとやっぱりマシンドールだなって思う.

完全にクライマックスで畳み掛けに入っているのでどんな結末を迎えるか楽しみにしつつ,寂しい思いで一杯ですね.


勇者イサギの魔王譚1 感想


最初から最後まで全く飽きなかった.わくわくの継続.異世界モノはこうでなければと強く感じる一品.

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主人公もそうですが,抱えているものがとても切に迫っていて人間力というかキャラ力にものすごい説得力を感じました.
今後他のキャラにスポットがあたった時にどんな展開を見せるのか今から楽しみで仕方がありません.確かな充実.良かったです.


武に身を捧げて百と余年。エルフでやり直す武者修行2 感想


相変わらずの素晴らしい戦闘描写.ヒロイン追加でさらに輝きが増しました.
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物語全体の謎は深まるばかりですが,2巻続けて読んでようやく楽しみ方がわかりました.
くどいくらいの戦闘が心地よいと思う上級者向けですね.


Re:ゼロから始める異世界生活5 感想


前の巻が希望から絶望に叩き落とされる巻だとしたら,今回は絶望がその色を深める巻という感じですかね…….

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小説とはいかに主人公をいじめるかだ,というのは有名な話ですがそれにしたって凄まじい展開でしたね.ただ,読者に際限ないストレスを2巻続けてやったわけですからその分次巻でしっかりカタルシスを開放してくれないとホントきついです.メイド可愛すぎ.


武に身を捧げて百と余年。エルフでやり直す武者修行 感想


圧倒的な迫力で描くバトル.惚れたはれただけじゃない,ライトノベルの真髄を現してて非常に好感がもてました.

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それでいて女の子たちは可愛いし,主人公は味がありすぎてて逆にすごく新鮮ですね.こういうのがアリって感覚がすごく心地よくていい感じです.そしてバトル.濃密さもそうなんだけど,1巻でどれだけ出すんだよというその引き出しとシチュエーションの多さ.サービス精神ですよね.次巻もすごく楽しみです.


放課後のフェアリーテイル 感想


序盤から中盤にかけてのキツさがすごいです.まさに魔導書…….ただ後半にかけての盛り上がりはさすが.

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異世界召喚と思ってったんですが,いつもの杉原節である意味安心しました.
ヒロインのミステリアスな雰囲気は大好きなんですが魅力かと言われたら唸ってしまいました.


【名作小説をライトノベルで盛り上げてみた】走れメロス編


某所に触発され唐突に挑戦してみる.

私以上に酔狂なラノベクラスタがいたら是非自分でもチャレンジしてみてください.


 

 

 

 

メロスは激怒した。

 

 必ず、かの邪智暴虐じゃちぼうぎゃくの王を除かなければならぬと決意した。

 

 

メロスには政治がわからぬ。

 

 

メロスは、村の牧人である。

 

笛を吹き、羊と遊んで暮して来た。

 

けれども邪悪に対しては、人一倍に敏感であった。

 

メロスには父も、母も無い。女房も無い。十六の、内気な妹と二人暮しだ。

(中略)

 

 

セリヌンティウスは、すべてを察した様子で首肯うなずき、刑場一ぱいに鳴り響くほど音高くメロスの右頬を殴った。殴ってから優しく微笑ほほえみ、

 

「メロス、私を殴れ。同じくらい音高く私の頬を殴れ。
私はこの三日の間、たった一度だけ、ちらと君を疑った。生れて、はじめて君を疑った。
君が私を殴ってくれなければ、私は君と抱擁できない。」

 

 メロスは腕にうなりをつけてセリヌンティウスの頬を殴った。
「ありがとう、友よ。」二人同時に言い、ひしと抱き合い、それから嬉し泣きにおいおい声を放って泣いた。

 

 

群衆の中からも、歔欷きょきの声が聞えた。暴君ディオニスは、群衆の背後から二人の様を、まじまじと見つめていたが、やがて静かに二人に近づき、顔をあからめて、こう言った。

 

「おまえらの望みはかなったぞ。おまえらは、わしの心に勝ったのだ。信実とは、決して空虚な妄想ではなかった。どうか、わしをも仲間に入れてくれまいか。どうか、わしの願いを聞き入れて、おまえらの仲間の一人にしてほしい。」

 

 どっと群衆の間に、歓声が起った。
「万歳、王様万歳。」

 

 ひとりの少女が、のマントをメロスに捧げた。メロスは、まごついた。佳き友は、気をきかせて教えてやった。

「メロス、君は、まっぱだかじゃないか。早くそのマントを着るがいい。この可愛い娘さんは、メロスの裸体を、皆に見られるのが、たまらなく口惜しいのだ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ミスマルカ興国物語 エックス (角川スニーカー文庫)

 

 勇者は、ひどく赤面した。

(古伝説と、シルレルの詩から。)

 


 

今最後がやりたかっただけだろって言ったやつ屋上.