「感想」カテゴリーアーカイブ

感想 『ひげを剃る。そして女子高生を拾う。』 大人たちへのアンチテーゼ


大人たちへのアンチテーゼ

自分は欲というものを,いつしか大人になってコントロールするようになったなぁとしみじみと感じることになった作品でした.

家出した女子高生を拾って家に泊めて同居するというファンタジーの中に垣間見る確かなキャラクターたちの矜持を楽しめる作品です.

どんな背景かを詳細に説明することなく彼ら彼女らの一本気で進む物語にハラハラ・ドキドキほっこりしながらその本気の想いに胸キュンでした.

まだまだ語られていないことが多い作品なので続きに期待しつつ自分を重ねて考えると,主人公の理性モンスターっぷりに惚れますね.


感想 『魔王学院の不適合者 〜史上最強の魔王の始祖、転生して子孫たちの学校へ通う〜』


魔王様の尊厳

よくある魔王が転生して能力隠して俺つえーみたいな展開と感じるところとそれでもイケメンというか統べるもののカリスマを感じさせる部分のバランスが素晴らしい作品でした.

ヒロインたちも最初はオーソドックスながらどんどん盛り上がってくるうちに魅力が増していって最終的にはうるっとくるくらい身近に感じることができました.

まだまだ世界に隠された謎があるのでそれをベースに敷きつつ,この魔王様なら大丈夫という安心感とともにこの作品は続いていくと,そんな確信がもてましたね.


感想 『異世界料理道 17』 新世界での新体験


新世界での新体験

怒涛の展開から新章までのつなぎといった風情の巻でした.

異世界だけでも新鮮な出会いの連続ですが,その中でまたさらに新しい見識を広めるシーンを描くのは難しいなかで,この作品は真っ直ぐ描いてくれた印象です.

ここに来て株と魅力が急上昇するキャラクターもいて伸びしろが楽しみですね.

次回は料理だけではない大きな展開もありそうなのでそれにも期待です.


感想 『我が驍勇にふるえよ天地 9 〜アレクシス帝国興隆記〜』


痛快蠢動そして騒乱

安心して読める戦記モノな作品でしたがここに来て主人公陣営だけでなく敵側の役者も続々と揃ってきました.
英雄に次ぐ英雄がバシバシ出てきてとにかくやばい雰囲気になってきました.

女性キャラクターたちのたくましさと豪胆さ,そして魅力がいいんですよね.戦場は決して男たちだけでなく女の戦いもある,と.

激突に次ぐ激突必至の次巻も見逃せなさそうです.


感想 『スコップ無双 「スコップ波動砲!」( `・ω・´)♂〓〓〓〓★(゜Д ゜ ;;;).:∴ドゴォォ』


掘り進められる既存観念

まさか最初から最後まで一辺倒でスコップで1本本を書くとは思いませんでした…….すごいです.

主人公の理不尽ともいえるとんでもスコップパワーで様々な問題をザクザク解決する中で,時折挟まれるヒロインのとんでも理論がなんとも言えない雑味となって渾然一体の料理になってます.すごいです(2回目)

スコップ1本でこの勢いで進むのですから続巻も全く心配せずスコップで掘り進められていくんでしょうね…….

ハイテンションギャグ故に読者を選びそうでしたが何を読まされたのかと放心するくらいの作品であることは間違いないです.


感想 『世界最高の暗殺者、異世界貴族に転生する』 アイデア勝負の暗殺術


アイデア勝負の暗殺術

作者の作風をこれでもかと活かしきった作品でした.

典型的なスキル性俺つえーな作品なのにもかかわらず,アイデアだったり演出だったりが独特でそれが作品の魅力アップに大きな貢献をしています.

そして苦戦の演出がうますぎです.手に汗握る戦いが面白かったですね.

主人公は生まれ変わっても暗殺一家という立場を十全に解った上でうまく立ち回っているので,ここに勇者がキャラクターとして登場したときにどんな科学反応が起きるのか,次巻も楽しみです.


感想 『君死にたもう流星群 3』 理想と現実 貫く芯は?


理想と現実 貫く芯は?

時事ネタとSF風味な要素とクラスメートを巡る劇場型盛り上げはやっぱり見事でした.

後悔……という感情の持って生き方に工夫がされていて前回までと同様,短期的ではなく長いスパンでの夢や理想の捉え方が焦点だった気がします.

途方もなく確率が低い夢だけど,それをつかもうとあがくプロセスそのものが“未来の後悔”というリスクを解消するのかなぁと真正面に考えてしまいますね.

キャラクターたちが大きなうねりに翻弄される中で描かれているテーマがやけに等身大なのが不思議な読後感を生んでいます.

次回また怒涛の展開が待っていそうなヒキなので注視していきたいですね.


感想 『異世界料理道 16』 同じレベルで見える視点


同じレベルで見える視点

食料庫の開陳でまだまだこの世界には底力があると感じられたこの巻.

特に相手料理人との宴での直接対決がザ・料理モノ!って感じでとても盛り上がりましたね.

美味しいにもいろいろ種類があって,その一つを極めている相手と相対することで主人公も成長していく.いいサイクルですよね.

毎度恒例の書き下ろし短編も女性陣のそれぞれの個性が出ていてとても良かったです.

次回はついに街を離れた遠征話ということでまた世界の広がりに期待したいと思います.


感想 『同棲から始まるオタク彼女の作りかた』 共闘ラブコメの良い文脈感


共闘ラブコメの良い文脈感

お互いの目標のためにドタバタ共闘するんだけど徐々に距離が近づいたり離れたりするのをやきもきしながら見るライトノベルにそろそろ名前がほしいですね.

序盤の展開でちょっとどうかなと思いましたが徐々にエンジンがかかっていつものノリで最高に清々しく読めました.

村上先生の本ってホント読みやすいんですよね.今回もいつもの二倍くらい早く読めました…….
二人の関係が今後どう進展するのか純粋に応援しながら見守りたい,とにかく気になりますね.


感想 『ソードアート・オンライン21 ユナイタル・リングI』 いきなりサバイバル伝説


いきなりサバイバル伝説

大掛かりな仕掛けが終わって一段落すると思いきやまたとんでもない仕掛けの引き出しが披露されて脱帽しました.

典型的なMMORPGの文脈から一気にサバイバルオンラインゲーへのスイッチでキャラクターたちと読者の“混乱”とも呼べる戸惑いが共有されてとても新鮮な読書体験でした.

ヒロインたち含めて長い間かけて成長した彼らの軌跡が見事に結実して物語が進んでいる感覚と,各キャラクター平等に展開が進む中で知恵と勇気と機転で突き進む冒険感が言いしれぬハラハラドキドキ感となって心地よかったですね.

まだまだ物語は序章とのことなので超人気作ですがしっかり追いかけたいと思います.