踏みしめた地面の確かさ
夢に向かってがむしゃらに進む若い力.その眩しさにやられそうになるのかそれすらも引っ張る力として利用するのか.
大人力を考えさせる内容でした.
この物語の行く末が正直見えなくなるくらい大団円でしたが,読んでる年代によって揺さぶられる箇所がかなり変わってきそうな不思議な作品であることは間違いないでしょう.
踏みしめた地面の確かさ
夢に向かってがむしゃらに進む若い力.その眩しさにやられそうになるのかそれすらも引っ張る力として利用するのか.
大人力を考えさせる内容でした.
この物語の行く末が正直見えなくなるくらい大団円でしたが,読んでる年代によって揺さぶられる箇所がかなり変わってきそうな不思議な作品であることは間違いないでしょう.
仕事って苦しい
違和感が膨れ上がってどんどん形になってようやく気づいたときにこそ本気を出す……みたいなテンプレートが心地よい巻でした.
キャラクターたちは誰もが主人公の隣を歩くべく,それぞれの歩幅で前へ進みそれぞれの足で背伸びしてましたね.
その背伸びこそが成長……の呼び水なのですが本人にはなかなか気づけないものです.
幼き日の憧憬を捨ててそれでも足掻く若人とそれを見てサポートしたり悩んだりする大人とのコントラストがなんともいえぬドラマになってます.
また続きが本当に楽しみな作品です.
現実は非情 だからこそあがく価値がある
職業モノの一番濃い部分を更に濃縮してぶつけてきた実質の最終巻ですかね.
初っ端から学生読者を置き去りにする展開と描写に圧倒されます.
次々に主人公たちに訪れる新たなハードルを知力と人脈,時には社内政治や相手のメンツすら利用してなりふり構わず進んでいく彼らの生き様がひたすら先輩社会人としてカッコイイです.
それぞれのキャラクターたちもここぞとばかりに見せ場があり最終巻に相応しい立ち回りだったのではないでしょうか.
恋愛面での進展が全くないので後日談エピソードなどをリアルに所望したいです.
この作品はいわば社会人への讃歌なのですが安直なそれだけでなくリアルな負の側面やあまり良くない人間関係なども描くところで,苦しいところからそれでもあがいていく現代人へのエールでもあった気がします.
このような傑作が終わることを寂しがりつつまた彼らと何処かで出会える気もします.
主人公の社会人スキルの成長が止まらない!
内容紹介
工兵が新入社員の教育担当に!?
ゆとり&意識高い系を戦力化せよ!工兵の社会人二年目がスタート! そしてまさかの大盤振る舞い、大量十人の新卒社員を迎えたスルガシステム。例によって新人の教育担当となったのは……工兵でした!
「学生ベンチャーやインカレサークルで部長を務めてたんで~」と意識高い系新人に、「ホットヨガの予約があるので帰ります~」と仕事も途中で定時退社など、ゆとり爆発の新人たちに社内は大混乱!
はたして工兵は無事に新人たちを戦力化できるのか!?
ヒロインがようやく完全に裏方に回ってまたまた社会人の苦悩が本格的に描かれていますね.
新人教育は避けては通れないもの.
新人じゃなくても部下の面倒を見たりは頻繁に起きるイベントなのでシンパシーがすごかったです.
適材適所の難しさに直面した時,どんな考えを持てばいいのか?という命題のリアリティある側面がどんどん出てきて社会人の読者は自分の立場に胸を当てて読めたのではないでしょうか.
特に今回の見栄はったシーンは相変わらずジーンときました.
素晴らしかったです.
どんどん物語が進んで主人公がすごく成長していくんだけど,社会人職業ラノベの先陣として行く末をしっかり見守りたいです.