「ライトノベル」カテゴリーアーカイブ

感想 『エイルン・ラストコード 〜架空世界より戦場へ〜 7』


英雄が受け継いだもの

新世代ロボットラノベにふさわしい内容と熱さ,盛り上がりでした.

満を持して投入される火力とお金とそして人命という名の限られたリソース.

しかし敵は強大で絶望を振りまき,誰もが辛い中立ち上がる者達……皆一心に英雄が残した灯火を携えています.

燃える展開が多いかつクライマックスで大爆発するスタイルのため助走がやや辛い展開です.

しかしそれを補って余るほどのカタルシスの開放です.

キャラクターたちも良いです.それぞれに魅せ場があり,脇役としてのかゆいところに手が届く感じが最高にクール.

あまりにも今回開放感高いので逆に次巻が心配になるレベルです.

しかしまだまだ盛り上がる気もしますので今後の展開にも大きな期待をしたいと思います.


感想 『クラウン・オブ・リザードマン 少年は人の身を捨て復讐を誓う』  過去を取り戻せ


過去を取り戻せ


MMORPGで無類の強さ(レベルというよりプレイヤースキルのほう)を誇った主人公のアカウントが突如不正通報により凍結され,しかもそれをやったのがずっと仲間だった少女の通報で……と冒頭から引き込むストーリーでした.

ゲームとしての仕組み上の楽しさというよりは主人公側の暗躍となぜアカウントが凍結されることになったのかのミステリーが両軸で進むことで読ませる作りになっています.

キャラクターが独特の雰囲気で面白く,ただ主人公が少し青臭いのが気になる感じでした.

物語的にはしっかり続きそうな終わり方でしたがヒロインとその周りが少し不完全燃焼ですね.

ゲームとしてはプレイヤースキルが重要なので今後も主人公がかなり活躍しそうです.


感想 『異世界魔法は遅れてる! 8』 解釈の戦い


解釈の戦い


とんでも技術ととんでも魔法の応酬でまれに見るど派手な展開になりました.

未知の技術や神秘が出てきたときに解明して解釈して対抗する独特の戦闘スタイルが見せ場でしょうか.

あと水着回なのですがこの作品において色恋要素がほとんどないというか強く出してないので純粋なサービスといった印象.

次回から異世界から飛び出して現代編ということで裾野がグッと広がります.

どんな展開を見せるのか予想がつきませんね.


感想 『最果てのパラディン 4』 辺境の地であたたまる


辺境の地であたたまる


大きな戦いのあとに訪れる安寧でも語るべき物語はあるんですね.

邪竜退治のあとの町おこし.いろいろなトラブルがあってもどこかほっこりするシーンが続きました.

主人公の周りだけでなく主人公も自分の物語を一歩先に進ませたのが読者としても一緒に喜べるような,そんな素敵なお話でした.

寓話のようなかといってそれほどくだけない不思議な雰囲気を持った作品だなと再確認しました.


感想  『29とJK3 ~社畜のいやしはJK~』 宿命は終わらず 社畜に休息なし


宿命は終わらず 社畜に休息なし


前巻から打って変わって箸休めのような助走のような巻と思いきや100メートルを全速力で走るようなスピードで助走してますこれ.

ヒロインたちと主人公の関係が変化する中で変わらないことと貫くことの大切さをどこかで伝えてくれるような印象を受けました.

大人になって社会人になってようやくわかる社会の仕組みと理不尽と子供の時の夢だったり純粋な気持ちが若さあふれるキャラクターと大人,現在と過去の対比で見事に描かれています.

ヒロインたちの成長も見どころなのですがそれに引っ張られる形で主人公も少しずつ何かと向き合えるひたむきさを出していくのがほっこりします.

エピソード的には助走なのですがとんでもない展開になってきました.

恋と夢,理想と現実.

宿命の“対決”がどのような結末を迎えるのかをしっかり追いかけたいと思います.


感想 『なれる!SE16 2年目でわかる?SE入門』 現実は非情 だからこそあがく価値がある


現実は非情 だからこそあがく価値がある


職業モノの一番濃い部分を更に濃縮してぶつけてきた実質の最終巻ですかね.

初っ端から学生読者を置き去りにする展開と描写に圧倒されます.

次々に主人公たちに訪れる新たなハードルを知力と人脈,時には社内政治や相手のメンツすら利用してなりふり構わず進んでいく彼らの生き様がひたすら先輩社会人としてカッコイイです.

それぞれのキャラクターたちもここぞとばかりに見せ場があり最終巻に相応しい立ち回りだったのではないでしょうか.

恋愛面での進展が全くないので後日談エピソードなどをリアルに所望したいです.

この作品はいわば社会人への讃歌なのですが安直なそれだけでなくリアルな負の側面やあまり良くない人間関係なども描くところで,苦しいところからそれでもあがいていく現代人へのエールでもあった気がします.

このような傑作が終わることを寂しがりつつまた彼らと何処かで出会える気もします.


感想 『トリア・ルーセントが人間になるまで』 まるで児童文学


まるで児童文学


悲しかったり嬉しかったり喜怒哀楽はあるけど,それを上手に優しさでラッピングしたようなお話でした.

王様を救うための薬は実は人間の女の子で主人公は彼女を父親のもとに送らなくてはならない王子という胸キュン設定.

ファンタジー要素もこってりさずに控えめで主にヒロインの可愛さと成長,主人公の考えを楽しむタイプ.

キャラクターも少ないので話が理解しやすくきちんと起承転結になってるのでとても読みやすかったです.

続きは出そうと思えば出せる伏線が幾つか登場しますが,この1巻単体でも十分楽しめます.


感想 『レジェンド・オブ・イシュリーン 3』


目まぐるしく変わる戦場


緻密な策略とそれぞれの思惑が組み合わさることでとんでもない化学反応になります.

細かい機微や人を手のひらの上でいかに踊らせるかみたいなところを地で行くような描写の細かさにスケール感が合わさってものすごい豪快かつ繊細な作品になっています.すごい.

1巻の頃の主人公の頼りない感じはなりを潜めていて軍師として恐ろしいレベルになってます.

戦場も目まぐるしく変化していますが,そこでうごめいている人に注目したいですね.誰も彼もときに利己的でときに信心深く,敵やときに味方まで出し抜こうとします.そこがいいんですよね.

ヒロインがやけに乙女になったり,対抗馬はイジイジしていたりと恋愛面も気になります.

今後もまだまだ物語がスケールアップしそうなのでそこを考えつつ,物語を構成する人物たちそれぞれの思惑による掻き乱しにも期待したいと思います.


感想 『精霊幻想記 8.追憶の彼方』 激闘その後、それぞれの思い出


激闘その後、それぞれの思い出


ググっと進行した前巻とは対象的にそれぞれの過去の精算を行った巻になりました.

かつての学院組もそれぞれの過去に縛られていて,他のヒロインたちの過去もしっかりフォーカスが当たってそれぞれが悩みながらも進んでいる様子が描かれていましたね.

バトル控えめでそれぞれの心情にスポットライトが当たった展開なので少し物足りないですが箸休み回としてはかなり満足です.

敵も次の巻からは動き出しそうですし,また大物の新キャラが登場しそうなので色々事態が動いていきそうです.

後半の展開も怒涛でいいところで毎回終わってますね.続きが気になります.


感想 『骸骨騎士様、只今異世界へお出掛け中 7』 一転攻勢の準備


一転攻勢の準備


いよいよ頭角が現れた敵とのバトル.

仲間や他の立場の人物たちを説得しながら着々と戦争の準備をしています.

主人公の強大な力に圧倒されがちな今作ですが,今回はこの世界にはまだまだ底が見えない何かがあるという雰囲気が残っていて素晴らしい演出です.

こういった作品の俗に言う転移魔法は賛否両論あるかと思いますが,個人的には場面とキャラクターが瞬時に切り替わることで幅が出ているのでこういったガジェットのように使うのは割りと賛成です.

敵の正体が続々と明かされることで味方になったり難色を示したりと色々な立場のキャラクターがそれぞれの意思で動いているので,今後はそれがどうまとまって戦いへなだれ込むのかを楽しみにしたいと思います.