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感想 『叛逆せよ! 英雄、転じて邪神騎士』 流される裏側の真実


流される裏側の真実

英雄が救った世界はそこまできれいなものじゃなかった,物事には裏の側面があり光もあれば闇もある……そんなテーマをこれでもかと突き詰めた作品でした.

世界を救ってもそれはある世界に多大な負担をかけることを意味して,それに気付いた主人公流されるだけでなくしっかり考えて対応していくところも面白く読めました.まぁ結構いやだいぶ流されているんですが笑

キャラクター派ポップなデザインになっていてそれが本編の異様に重たいテーマを和らげてバランスをとっている印象です.

次回も主人公は自分の過去が起こした悲劇などを目の当たりにして相対するんでしょうけど,そこが大きな主題として描かれるほどに,この作品の魅力が増していく気がしますね.


感想 『おことばですが、魔法医さま。 〜異世界の医療は問題が多すぎて、メスを入れざるを得ませんでした〜』


誇りを胸に相対する

魔法治療と現代治療の対比でエンターテイメントになっているのはありそうでなかった視点です.

ただ前半の世界観把握(異世界のレベルの低さ把握)が少し戸惑ったのとヒロインが思ったよりも生意気ロリかわ系だったことに少し違和感がありましたが,話を読むに連れて彼女の芯にある強い想いと患者に相対する真剣さが伝わってとても好きなキャラクターになりました.

主人公は今のところ少し無味無臭なのでこれから等身大な部分の活躍にも期待したいですね.

世界にはまだまだいろいろな病気がありますので今後も楽しめそうな展開がたくさんありそうでワクワクしますね.


感想 『ウォーター&ビスケットのテーマ1 コンビニを巡る戦争』


生存競争エンタメ

限られたルールで少年少女がバトルロワイヤル,知略と策謀が入り乱れる中,主人公の規格外な頭脳が光ります.

殺し合いなのに独特なルール設定によって全く雰囲気が不思議でそこが最高にエンターテイメントを補強しています.

主人公は極度の臆病者で生きるためにはどんな石橋でもブルドーザーしていくタイプ.等身大なようで,ぶっ飛んでるバランスがいいですよね.

時間のループやポイントで獲得する能力,想像力を試されるアイテムの活用とオリジナル能力達……この先も何が起きるかわからないドキドキと幼馴染たちのやり取りが本当にワクワクします.

この何処か懐かしく緩やかで暖かな殺し合いの果てに少年少女が何を見出して行くのかにも注目ですね.


感想 『剣と炎のディアスフェルド』 国と国で展開される兄弟譚


国と国で展開される兄弟譚

剣と魔法の国とそれぞれの文明が織りなす正統派ハイファンタジー風味の作品でした.

それぞれの視点と世界そのものに相対したときの考え方みたいなところが本当に作り込んでいて飽きないですし,どんどんこの世界のことをもっと知りたくなりました.

キャラクターも独自の世界観をもったものばかりでいい意味で人間味のないキャラクターもかなり映えてます.

激動の時代の幕開け……といった感じなのでどのようにそれぞれの物語が交わっていくのかが今後のストーリーのポイントになりそうです.


感想 『クラウン・オブ・リザードマン 少年は人の身を捨て復讐を誓う』  過去を取り戻せ


過去を取り戻せ


MMORPGで無類の強さ(レベルというよりプレイヤースキルのほう)を誇った主人公のアカウントが突如不正通報により凍結され,しかもそれをやったのがずっと仲間だった少女の通報で……と冒頭から引き込むストーリーでした.

ゲームとしての仕組み上の楽しさというよりは主人公側の暗躍となぜアカウントが凍結されることになったのかのミステリーが両軸で進むことで読ませる作りになっています.

キャラクターが独特の雰囲気で面白く,ただ主人公が少し青臭いのが気になる感じでした.

物語的にはしっかり続きそうな終わり方でしたがヒロインとその周りが少し不完全燃焼ですね.

ゲームとしてはプレイヤースキルが重要なので今後も主人公がかなり活躍しそうです.


感想 『トリア・ルーセントが人間になるまで』 まるで児童文学


まるで児童文学


悲しかったり嬉しかったり喜怒哀楽はあるけど,それを上手に優しさでラッピングしたようなお話でした.

王様を救うための薬は実は人間の女の子で主人公は彼女を父親のもとに送らなくてはならない王子という胸キュン設定.

ファンタジー要素もこってりさずに控えめで主にヒロインの可愛さと成長,主人公の考えを楽しむタイプ.

キャラクターも少ないので話が理解しやすくきちんと起承転結になってるのでとても読みやすかったです.

続きは出そうと思えば出せる伏線が幾つか登場しますが,この1巻単体でも十分楽しめます.


感想 『キミと僕の最後の戦場、あるいは世界が始まる聖戦』


切ない恋の戦いの行方


対比的に語られる科学の国と魔法の国のそれぞれのポジションの主人公とヒロインが戦い合う運命なのにもかかわらずプライベートで意図せず距離が縮んでしまってドキドキワクワク……たまりませんこのシチュエーション!

主人公が強い上に適度な等身大感が残っていてそこが魅力ですしヒロインがとにかくかわいい.

それぞれが抱える背景と国の責任が二人の恋の邪魔であり根底でもあるところが切なくニクい演出をしています.

他のキャラクターも掘り下げがいのありそうなキャラばかりで楽しみですね.

いよいよ本格化しそうな戦争とそれぞれの内部の陰謀.

主人公とヒロインの関係にやきもきしつつ彼らがそれにどう立ち向かうかが楽しみでもありますね.


感想 『レジェンド・オブ・イシュリーン 1』 居場所を取り戻す物語


居場所を取り戻す物語

異世界召喚からの戦争巻き込まれからの陰謀巻き込まれという正統派異世界召喚戦記モノです.

前世の知識は全然生かさず位置から勉強していくスタイルはどぎまぎするもののそれなりの緊張感と迫力の演出が良い味を出しています.

ヒロインのメリハリがもう少し欲しかったところですが,少女のようなときと凛とした時のギャップを今後出してくれたら魅力的だなぁと思おました.

外敵と内敵が政治的にも武力的にも様々な問題をもたらしそうでまだほんの序章という印象です.

ただもともと居場所が現代になかった主人公が経験を通して成長していくところがしっかりとした印象を作品全体に与えているので続きが楽しみです.


感想 『せきゆちゃん(嫁)』 急転直下の石油押し


急転直下の石油押し


石油(美少女)をほりあてててんやわんやのラブコメディ.

石油ほりあてて金持ちになるって字面だけなら夢があるんですが準備や流通に途方もないハードルと運も必要なのに,そこは適度にファンタシーにしつつ作者の言う通りきれいにボーイミーツオイルにまとめています.

ヒロインのせきゆちゃんの造形がとてもしっかりしていてとにかくかわいい.

ストーリーどころかところどころのシーンと台詞回しですらツッコミどころ満載でそれを楽しむ作品です.

続くとしたら新キャラテコ入れでしょうしドタバタ劇がまた楽しめそうですが随所のアブラネタがものすごい勢いで出てくるのでストックが尽きないか逆に心配ですね.


感想 『友人キャラは大変ですか?』 友人というなの概念存在


友人というなの概念存在

あらすじ・内容

出会っちまったぜ、俺の理想の主人公に!

俺の友達、火乃森龍牙。高校に入ってできた、気の置けない親友。

龍牙の第一印象は、「アニメとかに出てくる主人公っぽい奴」だった。そしてその思いは、すぐに確信に変わった。
まず、こいつは過去をほとんど話さない。で、よく授業を抜け出す。帰ってきたかと思えば、唇から血を流してたり、制服のあちこちが破けてたりする。

そして龍牙の周りには常に美少女がいる。学園のアイドル、雪宮汐莉。剣の達人であるクールビューティー、蒼ヶ崎怜。謎の転校生、エルミーラ・マッカートニー。こいつらが龍牙の前に現れると、俺は非常に疲れる。それぞれが龍牙と絡むたび、「お、おいリューガ! どうしてお前が雪宮さんと知り合いなんだよ!」とか、「う、麗しの剣士である蒼ヶ崎さんが、わざわざ教室までリューガに会いに!?」とか、「エ、エ、エルミーラさん! リューガなんかのドコがいいんスかぁ!」とか、必死に騒ぎ立てる羽目になるからだ。

……じゃあ何でやるのかって? それは俺、小林一郎が友人のプロだからだ。
主人公の中の主人公、火乃森龍牙を支える親友キャラこそが、俺の生き様だからだ。

――ベストフレンダー小林が贈る名助演ラブコメ、開幕!


日常と非日常が交差する異能バトルライトノベルで一人だけとんでもない次元で戦っている主人公本当にすごい.

この作品の文脈はどれだけ「友人キャラ」もとい自分自身の役割を全うするのかという主題に素晴らしいアプローチをしています.

キャラクターたちは無自覚にそれぞれの役割をこなしています.主人公,幼馴染,吸血鬼,巫女などキャラ付すればいくらでも出て来る中一生懸命ですよ.

しかしこの作品ではメタフィクション的にそれを俯瞰した視点で動き回れるキャラクターを用意することでびっくりするくらいコミカルで奥が深い物語にしています.

とんでもない設定や新キャラがどんどん出てくる中で友人キャラという役割にしがみついて四苦八苦する主人公いや友人の切磋琢磨は見ているだけで面白いですし意図しないところで色々なフラグを立ててしまっているところも笑えます.

メタフィクション的な表現の新たな極地であるこの作品は本当にユニークですね.