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感想 『仮面魔女の解放戦記 2』 ただ一振りの剣となって


ただ一振りの剣となって.

あらすじ・内容

秋輔の元師匠が帝国の将に!?

「俺たちには、できるだけ多くの味方が必要だ。協力者を集めよう」
エティル王族が率いる抵抗勢力の噂を聞いた秋輔とカティアは、真偽を確かめ、共闘するためにサナレ村を離れる。
だがその時、解放軍殲滅のため帝国は大軍で再侵攻してくる。しかも敵将は秋輔の師、樹神亜梨朱だった。
「この状況なら秋輔と全力で殺し合うことができる。なんて素敵な再会」
秋輔は、抵抗勢力を巻き込んだ奇策をもって帝国軍に立ち向かう!!
「ここで私が負けると、師匠に失格の烙印が押されるのですね?」
そしてカティアは、己の誓約のため、秋輔と仲間を護るため、無謀にも亜梨朱との一騎撃ちに臨むが……。
弱小解放軍の進撃譚、第二弾!!

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いよいよ本格的なレジスタンス活動……と思いきやとんでもない障害が登場したものです.

前作とは比べものにならない強さの敵と障害,それによってそれぞれのキャラクターの信念や想いが浮き彫りになる構成が相変わらずニクいです.

魔術師たるものの矜持と尊いその誓いがより鮮明になってバトルにいい感じの重さや迫力を出しています.

枠外からの演出がとても心地よい作品ですね.あとキャラも可愛いカッコイイ.

青玉様があまりにもキャラとしてカッコイイので今後も是非ともめちゃくちゃ活躍してほしいです.

レジスタンス活動については後ろ盾も出来たことですし,いよいよ一歩踏み込んだ選択をしてくれそうです.

こうなってくると敵の陣営の描き方も気になってきます.楽しみ!


感想 『Re:ゼロから始める異世界生活 8』 継続する絶望と希望


継続する絶望と希望

あらすじ・内容

強敵『白鯨』との激戦を乗り越えて、再びメイザース領へ舞い戻るスバルはついに宿敵、大罪司教ペテルギウス・ロマネコンティ率いる魔女教徒と激突する。2016年4月TVアニメ放送開始の大人気Web小説、絆と決意の第八幕。

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前回の大合戦から続いての連続大合戦に興奮が収まりませんでした.

また徐々に明らかになっていく巨悪で邪悪な敵と謎にハラハラしっぱなしです.というよりしすぎました.

長くストレスフルな展開が続いたこの作品ですが,今回は非常にポジティブなストレス展開と大分前向きな印象.

とても絶妙なバランスの上に成り立っていると混じるので素直に素晴らしいと思います.

ヒロインや前回からのキャラ達と敵が縦横無尽にそれぞれの思惑で戦うのがなんとも爽快で,それがストレスな展開とうまく相殺しているのでは無いでしょうか.

そして相変わらずの気になるヒキなので是非ともグッとすっきりになる結末を期待したいと思います.


感想 『異世界料理道 6』 森辺の堕落、滅びと希望


森辺の堕落,滅びと希望

あらすじ・内容

スン家の長女の要望により、因縁の相手、スン家で行われる森 辺の民の有力家長が集まる家長会議の料理を作ることになったアスタ。その会議では、アスタが町で行っているギバ肉料理の商売も議題として取りざたされるこ とに。そしてこの会議は森辺の民の行く末と、アスタたちの運命を大きく動かす 事件へと発展する。ルウ家との因縁、ついに決着!!

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いろいろと不可解な謎や意味深な伏線を張り巡らせていたスン家編ですがついにおおよその全貌が明らかになりました.

その伏線の開陳もさることながら,料理という文化がもたらす恐ろしいほどなまでの“侵略”を軸に,異世界で息づく確かな生活と絆をありありと浮かび上がらせてとても面白かったです.

ヒロイン達の可愛さは今回は抑えめで,キャラクターの不気味さや考えている思考のわかりやすさご優先されて読みやすさも良かったです.

波乱の展開でドキドキですが,ページをめくる手は止まらず一気に読めました.解放感も素晴らしい.

今後の展開からも目が話せないので早く続きを所望したいです.


感想 『灰と幻想のグリムガル level.8 そして僕らは明日を待つ』 絆が試される、怒涛の展開


絆が試される,怒涛の展開!

あらすじ・内容

幾多の危機を越えグリムガルへの帰還を果たしたハルヒロた ち。しかし、戻ってきたとはいえ、出口の先は人間族の勢力圏から遠く離れた土地だった。偵察に出たハルヒロとユメは、幸運にもクラン「暁連隊 (DAYBREAKERS)」に所属する〝颱風(タイフーン)〟ロックスたちと出会う。だが彼らはある目的のため、オークや不死族の集団と戦っており、ハ ルヒロたちも、更には残っていたランタとメリイ、クザクとシホルの4人も別々に行動し、戦闘に巻き込まれてしまう。
ようやく戻ってきた世界でも、待っていたのは仲間と更なる出会いと戦いだった。灰が舞い、幻想を越えた先に何が待つのか、いまはまだ誰も知らない。

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前回も相当大変な困難がパーティを襲いましたが今回もハンパなかったです.

ハラハラとドキドキでページをめくる手が止まらず最後まで一気読みでした.

仲間のあり方,戦いの哲学,絆の多様性などただでさえ広がっていた世界がまたさらにグッと実感が増してものすごいところまで深まった気がします.

特にあるキャラクターの立ち振る舞いや考え方など,謎も多く考えさせられます.

異世界は平等で,当然自分たちだけでなく“相手”も存在するしその時を生きています.

数ある多くの選択から何かを選び,何かを捨てて,成長して戦って笑い合って悲しんで……どこまでも等身大な冒険がこの作品の最大の魅力なのかなとやはり強く感じますね.

当然このヒキでは続きが気になりすぎるので早急な供給を求めます.


感想 『折れた聖剣と帝冠の剣姫 1』 スペクタクル建国ファンタジー開幕


スペクタクル建国ファンタジー開幕

あらすじ・内容

英雄と勇者二人の旅が織りなす帝国創建への物語知略の英雄、 カーヴェル王国のルシード王子。勇猛な聖剣の姫、パルミア王国 ファルシェーラ王女。大陸に名を知られる二人が率いた軍は、リスティオンの野で激突し、か つての幼なじみである二人は死闘を繰り広げていた。ファルシェーラの軍勢は着々とカーヴェル軍の陣容を切り崩し、ルシードが首級を上げるべく剣姫ファル シェーラが突入、ついに互いを強敵と認めていた二人は戦場であいまみえる。時を同じくして二人の英雄不在のときを狙ったかのように両国で政変が発生。二人 は帰るべき祖国を失う。かくして同じ立場となった王子と王女の二人は居場所を求め世界を旅することになるのだが、その最初の行く手にはかつての勇者が封印 した巨大な竜が待ち受けていた。ルシードとファルシェーラ、二人に最初の試練が訪れる。

戦争から幼馴染から一騎打ちから兄妹,家族,陰謀……お腹いっぱい楽しめました.

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特に主人公とヒロインの過去と現在の立場の対比も面白いですし,その関係の変化しているところと,変わらないところがしっかり物語にいい味つけていました.

また後半部の怒涛の冒険と発見.
そして開放,自由!

ファンタジーの良い所を見事に活かして壮大な,でも何処か等身大な感覚が心地よかったです.

オーソドックスながらもしっかりまとまっているのも良かった.安心して読める作品ですね.


感想 『グリモアコートの乙女たち 2』 乙女たちに紛れ込む非日常


乙女たちに紛れ込む非日常

あらすじ・内容

学年トップの大和魔女である若宮となった織音は、あいかわら ず男子ということを隠しつつ、女生徒たちの中で暮らしていた。先輩たちとお茶会をしたり、うっかりお風呂を一緒に入ってしまったりと、気の抜けないながら も楽しい日々だ。だが、外の魔法使いの世界に起きた大変動の危機は、この学院にも及ぼうとしていた。そして、学院に新たな侵入者が現れる。織音は環やルカ といった仲間たちとともに、その危機に立ち向かうが……!?

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一難去ってまた一難.今日も乙女の花園は通常営業ですね.

1巻のハリーポッター的な雰囲気は抑えめにしてこの巻では学校の風習だったりを掘り下げて描写することで一層世界に深みがました感じがしました.

非日常に紛れ込むさらなる非日常のイベントの対比が面白く,ハラハラすることが出来ました.

というか主人公が可愛すぎます!卑怯!


感想 『やりなおし魔術機工師の再戦録』 歴史を“活かす”戦い


歴史を“活かす”戦い

あらすじ・内容

運命を、やりなおせ。 必敗の歴史を勝利へと更新する、リライト・ファンタジー!

それでも人類は、敗北した。 “魔術”と“機工”が両立する 世界に突然現れた人類の天敵“異海鬼獣(リヴァイアサン)”。未曾有の脅威を前に“魔術師”と“機工師”は初めて手を組み、文明は一気に加速し――それで も。歴史の歩みはあと一歩、決定的に遅かった。 だから、俺たちはやりなおす。 全てが滅びた絶望の赤い海から、過去へ。 逆行し、遡生し――技術の結晶 たる“魔術機工(デハイド)”を手に「あの日」へ向かって。この世界を再び走り抜け、かつて手が届かなかった何もかもへ、もういちど手を伸ばして。 歴史 を、運命を、書き変えてみせる。

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文字通り過去に戻ってやり直す魔法と機械が交差する世界の物語でした.

ヒロインも主人公も陣営に別れながら必死に歴史をトレースする前半部.
結構ストレスたまりましたがそれも未来のためかなと考えてたら一気に後半歴史が動いてメリハリが出てきて楽しかったです.

ヒロインの我慢の人なんだけどシーンによっては人間っぽくなるのが魅力的でした.

ただ主人公が少し猪突猛進でいい意味で熱い悪い意味で考えなしなところがあるのでそこは好みが分かれるところではないでしょうか.

なんにせよ一気に事態と歴史が動いた以上,この先は一筋縄では行かなそうです.


感想 『武に身を捧げて百と余年。エルフでやり直す武者修行 7』


最強は未だ遠く,果てしない

あらすじ・内容

「最強」を目指す少年が体験する未知の闘い――拳VS銃!!

最凶の敵・ガルトに完全敗北を喫したスラヴァ一行。より一層の鍛錬のため、賞金首たちとの命をかけた実戦経験を積むことに。そんな彼らに舞い込んできたのは、未知の武器――銃を密売する組織壊滅の依頼だった……!

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人里の旅も大詰め.

出会ってきた様々な人たち,経験が結実して確かな実力として実感できます.

今巻はいつもより男女の関係やバリエーション豊かなイベントがたくさん起こっていたので読んでいて華を感じました.

この作品は戦闘描写に特徴があるのもそうですが,キャラクター達の思い切りが良いのも素晴らしいですね.

正気を保ちつつ死地へ容赦なく飛び込み,経験として糧を得る.武闘家の生き様に惚れ惚れしますね.

新しい技や新たな道標も示されたということなので,今後の展開が楽しみです.


感想 『ゴブリンスレイヤー』無慈悲に。徹底的に。


無慈悲に,徹底的に.

あらすじ・内容

「ゴブリン以外に用はない」
これは、小鬼を殺すだけの男が「冒険者」になることを願う物語。

「俺は世界を救わない。ゴブリンを殺すだけだ」
その辺境のギルドには、ゴブリン討伐だけで銀等級(序列三位)にまで上り詰めた稀有な存在がいるという……。
冒険者になって、はじめて組んだパーティがピンチとなった女神官。それを助けた者こそ、ゴブリンスレイヤーと呼ばれる男だった。
彼は手段を選ばず、手間を惜しまずゴブリンだけを退治していく。そんな彼に振り回される女神官、感謝する受付嬢、彼を待つ幼馴染の牛飼娘。そんな中、彼の噂を聞き、森人(エルフ)の少女が依頼に現れた――。

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偏執的なまでのこだわりとそれに足る理由が見事な説得力を生み,物語とキャラクターに力を与えていました.

ゴブリンという誰もが倒した(殺した?)ことのある敵を題材にし,その恐怖やリアルさを余すところなく演出してのけたという印象です.面白い!

一つ一つ伏線のピースや冒険のTipsも面白いのですが,やっぱり明るいところと重厚な暗いところのギャップが心躍らせますね.

また登場人物の言葉の端々から感じられる世界観と魅力が心地よかったです.

ジーンとするシーンもあり,またいい感じに終わっているようで,最後まで見届けたいとも思いました.

今日もどこかで町娘が攫われてる,そこに現れる使い古した鎧の影……ゴブリンスレイヤーは今日もどこかで小鬼を震えさせていそうです.


感想 『オレと彼女の萌えよペン(増刊号)』 出会い、高めあい


出会い,高めあい.

あらすじ・内容

あの燃えて萌える日々を短編集で! 「オタリア」コラボも収録!

最高の漫画を描くためにネタを探す、俺と茉莉の日々はいつも騒々しい。でも、みなせたちを水着モデルにしてデッサンしたり、学園祭でカップルコンテストに出たり……「萌え」を学ぶために、ここまでやる!?

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後日談は蛇足だと誰もが言いますが甘々で幸せなこの雰囲気,嫌いじゃない.

多くは語りません.
二人の最高のハッピーエンドに祝福を.