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感想 『ゴブリンスレイヤー 4』 箸休めな十編


箸休めな十編

あらすじ・内容

「このライトノベルがすごい!2017」文庫新作ランキング1位! 文庫ランキング第5位!

「ゴブリンよりは、よほど危険だ。だが魔神どもとは比べるべくもない」
国王署名入りの依頼「悪魔の塔」の討伐に重戦士、槍使い、ゴブリンスレイヤーの三人が挑む――。
「ね、ぶらぶらしよっか」
ゴブリンスレイヤーのいない休日、牛飼娘は女神官と街を散策する――。
「見てなさい。私が世界の一つ二つ、救ってあげるから!」
妖精弓手は冒険のない日、受付嬢の提案で、聖騎士を演じる――。
「森人と一緒に冒険に行けぇ?」
種族を超えた共闘、これは彼と出会う前の三人の冒険――。
辺境の街で紡がれる、十の物語。
蝸牛くも×神奈月昇が贈るダークファンタジー第4弾!

名前も出てこないのにたしかに個性を放っているキャラクターたちが一人一人出てきては人生を垣間見させてくれるような,そんな気持ちになる巻でした.

どのキャラも癖があるので名前がなくてもしっかりと息遣いを感じてすごいです.

心の動きが鮮明なのでときに凄惨だしときにほっこりするしで読んでいて飽きない作りになってます.

ただナンバリングタイトルなのに時系列的には2.5巻とも言うべき感だったのが残念でした.

恋模様や主人公のブレなさの面白さは健在なので楽しく物語が進展することを期待しています.


感想 『我が驍勇にふるえよ天地2 〜アレクシス帝国興隆記〜』 局地戦も大決戦も映える


局地戦も大決戦も映える

あらすじ・内容

「戦は伝説伝承≪ドラマ≫で決まるのです」

第1巻が大反響につき発売直後に重版決定!!
『ワルブレ』のあわむら赤光が放つ、痛快にして本格なるファンタジー戦記です!

第2巻はますますスケールアップ!
敵も味方も魅力的なキャラクターがどんどん登場し、驍勇の舞台はさらに広がります。
いま最も熱く胸焦がす、痛快戦記をお楽しみください。

ボロロロスでの激戦を制し、吸血皇子の呼び名を名誉あるものへと変えつつあるアレクシス侯レオナート。
時を同じくして、大陸南部より憎き四公家の一角・グレンキースが挙兵したとの報せが届く。
その大軍は名だたるブレアデト“教導”傭兵団に鍛え抜かれ、まさしく精強無比。
レオ達はこの強敵を迎え討つべく南征を決意する。

だが、その先で出会ったのは、四公家の手から逃れてきた幼い姫と白銀の騎士。
二人がレオに求めた、唯一つの願いとは――?

集えよ! 誇れよ! レオナートの御旗と共にある栄光を!
痛快にして本格なるファンタジー戦記、英雄女傑入り乱れる第2弾!!

豪傑の豪傑による豪傑のための英雄譚!

反乱軍を無事に平定した主人公達を待ち受けたのはさらなる反乱と美女率いる凄腕の傭兵団.

殺し殺され,謀り謀られながらも英傑たちをひきつけてやまないカリスマの戦いが気持ちの良いくらいの大きなスケールで描かれています.

キャラクターも1巻と同じく皆ブレずに確固たる個性を放っていますし,なにより敵がいいですね!ゲスな敵や勇敢な敵などそれぞれがイキイキしていました.

大手柄を経てさらなる高みへ向かう主人公達.
その先にはまたとんでもない巨悪が待ち構えていそうなので,期待して待ちたいと思います.


感想 『仮面魔女の解放戦記 2』 ただ一振りの剣となって


ただ一振りの剣となって.

あらすじ・内容

秋輔の元師匠が帝国の将に!?

「俺たちには、できるだけ多くの味方が必要だ。協力者を集めよう」
エティル王族が率いる抵抗勢力の噂を聞いた秋輔とカティアは、真偽を確かめ、共闘するためにサナレ村を離れる。
だがその時、解放軍殲滅のため帝国は大軍で再侵攻してくる。しかも敵将は秋輔の師、樹神亜梨朱だった。
「この状況なら秋輔と全力で殺し合うことができる。なんて素敵な再会」
秋輔は、抵抗勢力を巻き込んだ奇策をもって帝国軍に立ち向かう!!
「ここで私が負けると、師匠に失格の烙印が押されるのですね?」
そしてカティアは、己の誓約のため、秋輔と仲間を護るため、無謀にも亜梨朱との一騎撃ちに臨むが……。
弱小解放軍の進撃譚、第二弾!!

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いよいよ本格的なレジスタンス活動……と思いきやとんでもない障害が登場したものです.

前作とは比べものにならない強さの敵と障害,それによってそれぞれのキャラクターの信念や想いが浮き彫りになる構成が相変わらずニクいです.

魔術師たるものの矜持と尊いその誓いがより鮮明になってバトルにいい感じの重さや迫力を出しています.

枠外からの演出がとても心地よい作品ですね.あとキャラも可愛いカッコイイ.

青玉様があまりにもキャラとしてカッコイイので今後も是非ともめちゃくちゃ活躍してほしいです.

レジスタンス活動については後ろ盾も出来たことですし,いよいよ一歩踏み込んだ選択をしてくれそうです.

こうなってくると敵の陣営の描き方も気になってきます.楽しみ!


感想 『紅炎のクロスマギア』 覇道系ファンタジーの系譜


覇道系ファンタジーの系譜です.

あらすじ・内容

借金返済のため日々依頼をこなす、勤労魔術師の少年ヨアキム は、巨額の報酬に釣られて《竜に閉ざされし牢獄都市》へと向かった。依頼の内容は、都市中央の廃城で時を止められているという《災厄の魔女》を解放するこ と。喋る猫ラウナシカと共に、竜の咆哮が轟く都市に潜入した彼は、そこで自らの運命を変える三人の少女と出会うのだった――

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見た目は普通なのに一クセも二クセもあるキャラクターが次々に出てきて,更に頑固.

主人公も割りと王道な設定なのに何故かかなりひねくれてます.

舞台が閉鎖された城下町の,竜と騎士が守っていて,魔女が幽体でうろつくような魅力的な場所なので次巻以降どんな展開になるのか少し不安ですがわくわくもしますね.

厨二くさい武器と敵も魅力の1つなので,そこも期待したいと思います.


感想 『無職転生 3』 世界は広く、醜くも美しい


世界は広く,醜くも美しい.そんな広がりを感じました.

あらすじ・内容

愛する家族を取り戻せ。“人生やり直し型”ファンタジー第三弾!

魔力災害に巻き込まれたルーデウスは、エリスと共に見知らぬ場所へ転移していた。不安が募るルーデウスの側に怪しい人影が……。それは師匠ロキシーに「絶対に近づくな」と警告されていたスペルド族だった!!

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とんでも展開から空けてこの巻,舞台をガラッと変えてサバイバルだったり街クエストだったりと盛りだくさんでした.

また時系列もあっという間にどんどん進んでテンポが良いです.

モンスターや魔族の人々を使って差別の哲学を語りつつ,それぞれの世界の住民がたしかにこの世で生きていることがしっかり浮き彫りになっていました.

まだまだ旅の終わりが見えない駆け出しの巻です.

いつカタルシスを味わえるのかを期待しています.