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感想 『骸骨騎士様、只今異世界へお出掛け中 4』 取り戻した身体の行方


取り戻した身体の行方……

あらすじ・内容

最強の骸骨騎士様、ついに肉体を取り戻す――!!?

類稀なる強さを誇るが、些か天然な骸骨騎士・アーク。精霊獣のポンタ、ダークエルフの美女戦士アリアン、獣耳忍者少女チヨメの3人+1匹で異世界を“無自覚”に“世直し”してきた彼は、ついに己の肉体を取り戻そうと、解呪の泉への旅を始める。
てっきり楽な道のりになると思いきや――初のダメージを経験! 幽霊船で同族(?)を討伐!? 全長30m超の龍王(ドラゴンロード)と対決――!! と、空前絶後の大冒険!
そして、アークはついに目的地に到着するも、なんとそこは……温泉!? まずは骨休めと、早速ポンタと共に嬉々としてダイブするが――その直後、予想だにしない事態に!!?
一方、エルフ族との交易を目論むローデン王国第二王女・ユリアーナは、策謀を張り巡らせ覇権を狙う第一王子・セクトに相対するーー!
最強の骸骨騎士による“無自覚”世直し異世界ファンタジー第四弾、疾風怒濤の勢いで参上!!

転移魔法のせいで目まぐるしく舞台が変わるので毎回が新鮮です.

森や洞窟を抜け,ドラゴンや不死者と戦い,温泉に浸かる……冒険とはこういうものですね.

また“居場所”というのもキーワードだった気がします.

それぞれの居場所,そしてその移り変わり.
いろいろな人が生活を営んでいてまたその息づかいが感じられる展開でした.

女性たちもそれぞれ違った想いが軽めに描かれていて少し物足りなかったので,そこを深堀してもらいたいなと思います.


感想 『最果てのパラディン 1』 家族の愛と輪廻の絆


家族の愛と輪廻の絆

あらすじ・内容

灯火の神に誓いを立て、少年は聖騎士への道を歩みだす――。

かつて滅びた死者の街――人里離れたこの地に一人の生きた子 供、ウィルがいた。少年を育てるのは三人の不死者。豪快な骸骨の剣士のブラッド。淑やかな神官ミイラのマリー。偏屈な魔法使いの幽霊のガス。彼ら三人に教 えを受け、愛を注がれ少年は育てられる。そしていつしか少年は一つの疑念を抱く。「……この『僕』って、何者なんだ?」ウィルにより解き明かされる最果て の街に秘められた不死者たちの抱える謎。善なる神々の愛と慈悲。悪なる神々の偏執と狂気。「約束だ。ちょいと長いが、語ってやる。多くの英雄と俺たちの死 の……、そして、お前がここで育った話でもある」――その全てを知る時、少年は聖騎士への道を歩みだす。

思ったよりも硬派でそれでいて不思議な世界の広がりを感じる作品でした.

主人公の朴訥とした中にも純粋な気持ちがしっかり入っているところも感じ取れましたし,登場キャラクターたちがイキイキとしているので読んでいていい感じに没入することができました.

神々も奥深い威厳を保っているので雰囲気作りに一役買っていますし,敵もいい感じのバランス感覚があるので最後まで飽きさせません.

ひとつ言うなら世界観ごまだまだ閉じた中での話に収束しているので,もう少し広い視点も欲しかったというのは残念でした.

しかしまさにこれから親元を離れた冒険がまっているのでそこでのドキドキワクワクな展開にとても期待しています.


感想 『灰と幻想のグリムガル level.8 そして僕らは明日を待つ』 絆が試される、怒涛の展開


絆が試される,怒涛の展開!

あらすじ・内容

幾多の危機を越えグリムガルへの帰還を果たしたハルヒロた ち。しかし、戻ってきたとはいえ、出口の先は人間族の勢力圏から遠く離れた土地だった。偵察に出たハルヒロとユメは、幸運にもクラン「暁連隊 (DAYBREAKERS)」に所属する〝颱風(タイフーン)〟ロックスたちと出会う。だが彼らはある目的のため、オークや不死族の集団と戦っており、ハ ルヒロたちも、更には残っていたランタとメリイ、クザクとシホルの4人も別々に行動し、戦闘に巻き込まれてしまう。
ようやく戻ってきた世界でも、待っていたのは仲間と更なる出会いと戦いだった。灰が舞い、幻想を越えた先に何が待つのか、いまはまだ誰も知らない。

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前回も相当大変な困難がパーティを襲いましたが今回もハンパなかったです.

ハラハラとドキドキでページをめくる手が止まらず最後まで一気読みでした.

仲間のあり方,戦いの哲学,絆の多様性などただでさえ広がっていた世界がまたさらにグッと実感が増してものすごいところまで深まった気がします.

特にあるキャラクターの立ち振る舞いや考え方など,謎も多く考えさせられます.

異世界は平等で,当然自分たちだけでなく“相手”も存在するしその時を生きています.

数ある多くの選択から何かを選び,何かを捨てて,成長して戦って笑い合って悲しんで……どこまでも等身大な冒険がこの作品の最大の魅力なのかなとやはり強く感じますね.

当然このヒキでは続きが気になりすぎるので早急な供給を求めます.