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感想 『英雄教室』 ほのぼの俺つえーハートフル


可もなく不可もない,ほのぼの俺つえーハートフルストーリーといったテイストです.

内容紹介

「GJ部」の新木伸が贈る、”超生物”ファンタジーコメディ開幕! !

とある”元”勇者の独りゴト

おっす。俺。勇者。魔王を倒した俺は、同時に勇者の力もすべて失ってしまった。
代わりに生まれてからずっと欲しかった「戦いとも冒険とも無縁な安息の日々」を得られたはずだった。
だが国王のやつが、なんと「勇者学校」なんてものを作っちまいやがった。 魔王もいないっつーのに、勇者作ってどーすんだよ。
俺はそんな学校で普通に過ごしたいのに、俺の常識はどうやら普通レベルから大きくかけ離れているようなのだ。

知らんかった。木の棒で神鉄切っちゃ、あかんかったのね。
知らんかった。素手でベビードラゴンをボコることが、そんなエラいことだったとは。だってあれ赤ん坊だよ? 成体でも古種でもないんだぜ?
知らんかった。魔法結界って破っちゃいかんかったのね。てゆうか。あれ魔法結界だったのね。張ってあったことさえ気づいてなかった。
堪忍してくれ。堪忍してくれ。俺は「普通」を知らなかっただけなんだ。俺は普通に生きたいんだ。
だから、俺を、そんな「超生物」を見るような目で見るなーー!

 

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あえて不満を言うならバトルがもう少し濃いほうが好みではありますが,それはそれでこの作品のいいところが死んでします気がするので勝手にジレンマです笑
ヒロインズでは青クール担当のソフィちゃんがお気に入りですがクーちゃんも愛でたいですね.
ヘリウムみたいに軽いノリの主人公が肌に合う人ならかなりハマりそうです.


ザ・異世界再召喚!『神話伝説の英雄の異世界譚 1』 感想


ザ・異世界再召喚!といった感じでテンプレートな展開が心地よかったです.

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一筋縄じゃ行かなそうな敵と情勢.バリエーション豊かなキャラクターたちとシチュエーション.
戦記モノ要素もいきいきと描けていて読んでいてストレスなかったのが好印象です.
あとは,過去の因縁だったりがうまーく現在と交差したり,ヒロインが恋を覚えて更に輝いたり,恋のライバルが出てきたりとか.
いろいろと個人的に期待しちゃいますね!


災厄戦線のオーバーロード 感想


俺つえーと教官モノのエッセンスを踏襲しつつ,丁寧に異能力バトルに仕上げたという印象.

内容紹介

異次元の扉が開き、人間の想像力が生んだ怪物〈グラフ〉が現れる日本。その防衛組織で図抜けた戦闘異能を持つ笹宮銀は、とある少女を見出す。それは「物を3センチだけ動かせる」というショボい能力の女の子で――

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ただ主人公の掘り下げが不十分な点と,全体的に予定調和な雰囲気があって少し苦手でした.
世界観など設定は面白いんですが納得できるほどわかりやすいわけでもなくモヤモヤ.
キャラクターそれぞれがしっかり座組を組んでからが本番といった印象の作品でした.


死線世界の追放者 感想


あらすじの異世界?でピンとこなかったですがすごい搦手で来ましたね.

内容紹介

暴虐の破戒王が討伐され、平和が訪れたエストラント。賊に追われる少女シアリーは逃げ込んだ洞窟で、巨大な氷の塊を見つける。砕けた氷の中から紅蓮の髪の男が現れて――その出会いは平和を揺るがす波乱の始まり!?

 

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蘇ったかつての四天王と現在の大きな謎を秘めた少女のボーイミーツガールになっているとともに,個性的なキャラの濃い脇役でしっかり丁寧にファンタジーを織り込んでいる印象です.
確かに異世界ものであり,よくある解決後の英雄譚でもあり,また一人の男と少女の克服の物語にもなってます.
最後の風呂敷の広げ方がやや強引に感じられたものの,この主人公ならガンガン突き進んで色々と爽快に壊していってくれるんじゃないかと期待しています.


『エイルン・ラストコード』 1 感想 至高で嗜好な珠玉の一品


至高で嗜好な珠玉の一品.

内容紹介

これは嘘を真実に、空想を現実に変える、いや変えていった人間達の魂の物語である。
西暦2070年。人類が謎の生命体マリスから襲撃を受けて半世紀以上の時が流れた。
「闘うの……ヤなの。痛いのイヤ……もう全部……ヤなのイヤ……助けて、誰か……」
だがマリスに唯一対抗できる巨大兵器 <黒き魔女> デストブルムのパイロット・セレンは絶望的な戦いに精神を疲弊しきっていた。そんなある日戦場に奇跡が舞い降りる。
国籍不明の謎の戦闘機が出現、この世界に存在し得ない超兵器で、マリスを一掃する。
盛り上がる人類。だが、戦闘機から出てきたのはこの世界での大人気アニメ「ドール・ワルツ・レクイエム」のパイロット、エイルン・バザットそっくりの少年で――。

 

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かつて巨大ロボットテーマでこんなにも大満足な構成で正攻法でパンチを打ってきた作品があっただろうか.
ヒロインたちと主人公,サブキャラに至るまでとにかく良い.
憎めず,それでいて魅力的でイキイキしているのが良い.
そして極限まで研ぎ澄まされたお約束とも言える爽快感はまさに小さい頃に見たロボットアニメそのもののワクワクで,そういう意味では大人にも若い世代にも読んでもらいたい作品です.
挿絵の演出もネタバレになるので言えないが諸々卑怯なレベルです.
ロボットモノに対して特に真摯に向き合った結果の作品とするならば納得のクオリティーです.ずるい.
絶賛したものの,やはり敵が無機的なのが目立ってしまっているのが気になってしまいます.
しかし心配はしていません.作者なら読者が満足する最高のおもてなしを用意してくれていると信じられる,そんな作品でした.


たまらん! 感想


個人的には非常に楽しめたんですが,万人にオススメできるかといえば唸ってしまいます.

内容紹介

高校に入って最初の春休み。余命一週間と宣告された“たまらん”こと玉木走太。幼馴染の親友三人から「生まれてきてよかったと思えることをしまくろう」と 提案され、みんなでがむしゃらに遊びまくる。そして七日目、三人が連れてきたのはたまらんの憧れる学校一の美少女・月形嬉々。気を利かせて二人きりにされ てしまい、思わず緊張するたまらん。夢のようなひとときは瞬く間に過ぎ、たまらんは嬉々と最期のキスをする――――――。だが誤診!! 再びみんなと、何 より嬉々と会える!と喜ぶたまらんを、しかし嬉々は超過激に冷たくあしらうのだった。えっ? なんで!? そして始まるたまらんの多角関係青春ラブコメ 『たまらん!』お待たせ!!

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くじびきアンバランスを思い出しました.登場人物全員の恋路が一方通行で,しかも同じ方向を向いていないからこんがらがってすごいことになってます.
すべてを俯瞰できる立場のはずの主人公も,当然蚊帳の外に入れるはずもなく……と非常に練られた構成になっていて素直に感心しました.
その恋愛模様が楽しめることもさることながら,コミカルなキャラクターたちの日常が全体の雰囲気を作っていて面白いです.
しかしながら恋愛的カタルシスと言いますか,ストレス展開ではないだけにストレス展開と言いますか,言いしれぬモヤモヤがずっとつきまとう宿命の作品のはずなので,恋愛無双を期待している方は注意が必要ですね.私は大好物でした.


ウィッチハント・カーテンコール 感想


ファンタジーでバトルでミステリー.まさにその通りでした.

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六花の勇者という偉大なる先駆者がいてもなお色褪せない素晴らしい筆致で,最後までワクワクしたまま息もつかせない展開でどぎまぎしました.
キャラもいきいきしていたのが良かったし,思ったよりも魔法ミステリの部分が本格的で大満足の作品です.
特にトリックに使われる魔法が固定されていてフェアだし,一つ一つのモチーフが丁寧で納得感がありました.
これ,校正作業は半端ない労力だったのではないでしょうか……とにかく素晴らしかったです.
新人さんということなので今後が楽しみだし続きもぜひ書いて欲しいです.
ただ売れ筋とは少しずれていますね……後半難解なところが特に.


結局、ニンジャとドラゴンはどっちが強いの? 感想


思ったよりも本格ファンタジー,と誰もが印象をいだきそうですね.

-あらすじ-
魔法を操る竜人が現れたことで大陸の人類は滅亡寸前にまで追いやられていた。とある村を守る剣聖女・メルシオーネは、ある日ヒノモトから来た“シノビ”サ ビトと出逢う。常識外れの剣の技量と魔法にしか見えない奇妙な術―ニンポウ―を操り、強大な豚人と妖人の群れを容易く蹴散らしたその腕を見込み、メルは彼 を村へ招くが……。「大体お前って、胸に重りつけて戦ってるようなモンだし」「ひ、酷い! エッチ! もう荷物を持ってあげませんから!」寡黙(のフリし て内心饒舌)なニンジャと清楚(だけど天然)銀髪巨乳女騎士。凸凹な2人の相性は、だけどなかなか悪くないようで……? ニンジャとドラゴンが雌雄を決す る人類反抗バトラブ活劇ここに見参!

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タイトルが奇抜なのもさることながら,ファンタジーで行きましょう→ニンジャを混ぜようと何故なったのか.
忍法とファンタジー要素が見事にマッチしていて,しかもちゃんと説得力を持たせる設定がしっかり出ていたのが印象的だったので良かったです.
ヒロインの無防備なエロスからの主人公のしっかりツッコミがいい味出してて独特の雰囲気.
バトルも少し大味でしたが概ね迫力があって楽しめました.
とりあえず次もニンジャとドラゴン,雌雄を決してほしいところですね.


創世のエブリオット・シード 感想


いわゆる劣等生ものなんだけど,主人公とその周りのキャラが小気味よくてストレスがほとんどない作品でした.

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戦争っぽい描写も少なく基本的には学園モノなんですが,彼らは仮にも軍人なのでこれから重たい展開も待ってると考えるとドキドキしますね.
この作品の一番の魅力といえばやはりこの主人公ではないでしょうか.
リンチされたりしてもめげず,キレもので,だけど親しみやすい造形になっていてとても好感が持てますね.
ただ超然としすぎているキライがあるので恋愛とか出来るのかなと心配なります.
そこはヒロインの活躍に期待ですね.


吸血鬼になったキミは永遠の愛をはじめる 1 感想


不思議ミステリーな野村美月先生には珍しく,不可思議なしっとりラブコメできましたね.

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全体的に漂う雰囲気作りはさすがといえます.完全なお決まりワールドが展開していてとても心地よいですね.
今回は演劇がテーマですがそれに吸血鬼要素,哲学が見事に化学反応起こしてマッチしていてハラハラドキドキしました.
そしてヒロインがデカくて巨乳!新鮮でした.でも何ですかねこの可愛い生き物は.
野村先生が描くキャラクターは魅力もそうですし,一生懸命なところがいいんですよね.
心が持ってかれるというか.

主人公がすごいことになったことから始まるこのシリーズ.今後の展開も楽しみです!