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感想 『骸骨騎士様、只今異世界へお出掛け中 5』 お気楽道中ピリリと辛い


お気楽道中ピリリと辛い

あらすじ・内容

頼れる仲間と海を越え――いざ、新天地へ!

まだ見ぬ食材を求め、新天地へお出掛けすることになった骸骨騎士のアーク。
精霊獣のポンタ、ダークエルフの美女戦士アリアン、獣耳忍者少女チヨメのお馴染みのメンバーに、さらに筋骨隆々の獣人の戦士ゴエモンも加わり、安穏無事な旅になるはずだった。
しかし――船上で巨大イカを討伐! 恐竜モドキと素手で対決!? 新食材でパスタ作りに挑戦――!! と、今まで以上に、何でもありの珍道中!
希少品のトウガラシを求め、虎人族の里に辿り着いたアーク達。しかしそこは黒い巨人に襲撃され、多くの虎人が命を落とす戦場と化していた。虎人族に助太刀するアークだが、突如謎の影による奇襲が!?
「……サ、スケ……兄さん……っ!?」
その正体は、なんとチヨメの兄弟子サスケのようで――。
最強の骸骨騎士による“無自覚”世直し異世界ファンタジー第五弾、書き下ろし番外編『チヨメとサスケ』も収録し、希望と絶望と共に参上!!

旅路がサクサク進むこととは裏腹に様々な思惑ががんじがらめになっていろいろなキャラクターに魔の手を伸ばす様が描かれた巻でした.
何でもない目的で旅を続けるんですが,行く先々でとんでもない展開があるノリは嫌いではないので満足です.

過去の因縁が現在のキャラクターを苦しめていく中で,キラリと光る人間模様が良いです.

主人公が相変わらずお気楽でタンタンとしている感じなのが気になりますがそれでいるからこそ終盤の盛り上がりに華を添えていると思うのでこの作品の味なのでしょう.

色々と新しい要素も出てきているのでそれがうまく回収されることを願いつつ次の巻を待ちたいと思います.


感想 『骸骨騎士様、只今異世界へお出掛け中 4』 取り戻した身体の行方


取り戻した身体の行方……

あらすじ・内容

最強の骸骨騎士様、ついに肉体を取り戻す――!!?

類稀なる強さを誇るが、些か天然な骸骨騎士・アーク。精霊獣のポンタ、ダークエルフの美女戦士アリアン、獣耳忍者少女チヨメの3人+1匹で異世界を“無自覚”に“世直し”してきた彼は、ついに己の肉体を取り戻そうと、解呪の泉への旅を始める。
てっきり楽な道のりになると思いきや――初のダメージを経験! 幽霊船で同族(?)を討伐!? 全長30m超の龍王(ドラゴンロード)と対決――!! と、空前絶後の大冒険!
そして、アークはついに目的地に到着するも、なんとそこは……温泉!? まずは骨休めと、早速ポンタと共に嬉々としてダイブするが――その直後、予想だにしない事態に!!?
一方、エルフ族との交易を目論むローデン王国第二王女・ユリアーナは、策謀を張り巡らせ覇権を狙う第一王子・セクトに相対するーー!
最強の骸骨騎士による“無自覚”世直し異世界ファンタジー第四弾、疾風怒濤の勢いで参上!!

転移魔法のせいで目まぐるしく舞台が変わるので毎回が新鮮です.

森や洞窟を抜け,ドラゴンや不死者と戦い,温泉に浸かる……冒険とはこういうものですね.

また“居場所”というのもキーワードだった気がします.

それぞれの居場所,そしてその移り変わり.
いろいろな人が生活を営んでいてまたその息づかいが感じられる展開でした.

女性たちもそれぞれ違った想いが軽めに描かれていて少し物足りなかったので,そこを深堀してもらいたいなと思います.


感想 『最果てのパラディン 2』 強きものがかかる病


強きものがかかる病

あらすじ・内容

悪に慈悲を、闇に光を――、
灯火の神に導かれ、《最果ての聖騎士》は絶望へと歩み出す。

死 者の街を出て北に。ウィルが初めて接触した人類社会の最果ては、魔獣が跋扈し、困窮する人々が暮らす無法の土地だった。そんな絶望に触れるも神の啓示に耳 を傾け、その薄闇のなかに光を灯すことを決意した。そして都市との流通や交易を活性化させることと、魔獣を退治できる冒険者たちを招き入れるため、友人と なったハーフエルフのメネルドールとともに、北の都市に向かう。
そして道中、商人の男トニオや小人の楽師ビィを加え、向かった街では何かに改造され凶暴化したワイバーンと遭遇し、ウィルはこれを撃破する。初めて英雄と して認知され、都市の統治者から騎士の称号を授かる。そして《最果ての聖騎士》の名が南辺境で知られ始めるようになり……!?

過去に出逢うお話.

1巻での想いが綺麗に回収される構成でストンと物語が胸に入ってきました.

旅と出会いはひょんなことから世界をぐんぐん広げてくれるもので,活力を感じました.

また強さと弱さ,そしてそれを扱う人間の芯の扱いについてとても感慨深い気持ちにもなりました.

純粋な友情や出会いと関係のバランス,それ後どんなに尊いものなのかを考えさせられますね.

どこまでも広がっていくこの世界と主人公の旅路がどこに向かおうとしているのかを今後も注目していきたいと思います.


感想 『嫌われ者始めました 〜転生リーマンの領地運営物語〜』 真面目系嫌われファンタジー


真面目系嫌われファンタジー

あらすじ・内容

WEB版に大幅加筆&書き下ろしエピソード満載!

プ ログラマーの榕木丈治は、ある日突然異世界に転生してしまう。しかもそこは、丈治が開発に携わったシミュレーションRPGの世界で、自分をモデルにしたお 邪魔キャラジョージになっていて……!? チート無し、ヒロイン達の好感度はマイナス。だが、ゲームの物語通りに進めば、ジョージに待っているのは悲惨な 最期だ。黙って待ってはいられない。物語が始まる魔王出現の時までに、生き抜くための力をつけてやる――! 嫌われ者の戦いが、今始まる!!

至って真面目なサラリーマン主人公がすいも甘いも知り尽くして枯れた精神で織りなす嫌われ進行.

徹底的にヒロインの魅力を出し惜しみするスタイルがすごく良かったです.

内政系の描写もバランスが良い塩梅で適度にスカッとする仕上がりになっていますね.

いろいろなキャラクターと知り合いつつマイペースに社畜根性出していく主人公には不思議な魅力がありますね.

惜しむべくは間違った選択をしていないのにヒロインに嫌われてしまうところでしょうか.

そこらへんの関係修復もいい感じにカタルシスに変わってくれることを期待しつつ,続巻を待とうと思います.


感想 『武に身を捧げて百と余年。エルフでやり直す武者修行 8』 ロリババァと温泉


修行とロリババァと温泉と

あらすじ・内容

明鏡止水の境地に至る方法を握るのは――スラヴァの元恋人!?

スラヴァが垣間見た異質な力――明鏡止水。この境地の秘密を握るのは獣人の国のヤナギという人物らしいが、スラヴァとは前世からの因縁があるらしく……「恋人を100年も待たせおって! さあ、一緒になろうぞ!」

新キャラが最高に可愛い巻でした.

千年を超えて生きている武術の達人なのに恋に積極的で妙に少女的なのに確かにロリババァとか最高過ぎます.

全体的に修行の展開でしたがそれだけに“成長”や“気付き”が多く,物語としてはかなり充実していたのではないでしょうか.

武術のひとつの境地に触れてまた一歩進んだ主人公達ですが,チラチラと伏線が散りばめられつつ,全体的には非常に心温まる流れでした.

そんな中でも迫力のあるバトルシーンは健在です.

ただ新必殺技の扱いづらさが凄い……


感想 『無職転生 11』  兄妹不仲 雨降って地固まる


兄妹不仲 雨降って地固まる

あらすじ・内容

兄、妹2人に翻弄される!?

パウロからノルンとアイシャを任されたルーデウス。年頃の妹二人との生活は、問題の連続だった。接し方に悩む中、彼が思い出したのは前世の自分と兄のことで……。人生やり直し型転生ファンタジー第十一弾、開幕!

学園編のある意味最後を飾ったのは再開した肉親たち.

ドタバタでもなくコメディでもなく,淡々と暗めに進む日常編も独特なんですが,その後の冒険パートがまた世界観がどんどん広がってそのギャップがメリハリとして凄くいい味出してます.

人生山あり谷あり,選択の連続ですが,不安な二人旅ルートは果たして吉と出るか凶とでるか.

そしてあらたな出会いも.

全体的にワクワクパートが多くて嬉しかったです.次回もぜひ!


感想 『ゴブリンスレイヤー 2』 ただひたすらに貫く


ただひたすらに貫く

あらすじ・内容

蝸牛くも×神奈月昇が贈るダークファンタジー。
圧倒的人気のWeb作品、早くも2巻が発売!

発売後、即大増刷のヒット作『ゴブリンスレイヤー』。
5月25日発売の「月刊ビッグガンガンVol.06」よりコミカライズ(漫画:黒瀬浩介)連載開始!
「どうか、わたくしどもの街を救っては頂けないでしょうか」
「救えるかどうかは、わからん。だが、ゴブリンどもは殺そう」
ある日、ゴブリンスレイヤー指名の依頼書が冒険者ギルドに届いた。
差出人は水の街――辺境一栄える至高神の都の大司教だった。
大司教はかつて魔神王を打ち倒した金等級の一人として、剣の乙女と呼ばれる英雄でもあった。
彼女いわく、水の街の中に何故か小鬼が出るという。
ゴブリンスレイヤーは妖精弓手、女神官、蜥蜴僧侶、鉱人道士とともに水の街の地下迷宮に挑む!
「この小鬼禍は、人為的なものだ」
蝸牛くも×神奈月昇が贈るダークファンタジー第2弾!

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ゴブリンを倒す背中がたくましすぎてカッコイイ.

凄惨を極める醜きゴブリンが本当に邪悪に描かれていて恐怖を覚えるレベルです.

それを考えて考えて工夫して工夫して虐殺をする主人公がある種狂っている感じなんですが,相変わらずその背景が言動の重みと説得力につながっている構成でアツくなります.

キャラクターも固有名詞ではないものの個性がかなり豊かでコロコロ変わる表情と言葉に楽しくなります.

前巻は1巻完結のような展開でしたが今回は伏線もたくさん出てきていよいよ世界観が広がっているので,またその芯で貫いているところをどんどん読んでいきたいですね.


感想 『精霊幻想記 4』 流転する異世界


流転する異世界

あらすじ・内容

両親の故郷カラスキを出立したその足で、ラティーファたちの待つ精霊の里を訪れたリオ。里の民たちから熱烈な歓待を受けた後、情報収集目的でシュトラール地方へと向かったリオは、その道中に見かけた巨大な光の柱に導かれ、奴隷にされかけていた三人の男女を助けるのだが――なんとその中の一人は、リオの前世である天川春人の初恋の少女で!?

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すでに何人か現世からの異世界召喚者がいることが明かされていましたが,この巻で一気に事態が進んだ感がありますね.

戦闘がどれもサクッと終わっているのがあっさりしていたのは残念でしたが,その分今後の大きな伏線だったりキャラクターの機微だったりが細かく描かれているのでそこは良かったです.

ようやく強敵っぽい人が現れたり,え,あの人が!?といったキャラクターがチラッと出てきたりと今後が楽しみになる要素が満載でした.

ただ,せっかくの異世界なのでより世界観が広がっていくような展開を今後も期待したいと思います.


感想 『無職転生 10』 結婚は墓場


結婚は墓場

あらすじ・内容

前世ではありえなかった!? 幸せすぎる甘い新婚生活!!

三年間の険しい闘病生活を終え、新居探し、披露宴、研究の手伝いと忙しい毎日を送っていたルーデウス。ある日、一通の手紙が届くが、その内容はなんと……!? 人生やり直し型転生ファンタジー、第十弾登場!

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やり直し系と銘打っているだけあって,人生の大イベントである結婚をしっかり描いたのが単純に興味深かったです.

いろいろといざこざが残る伏線がいくつか置かれたものの,概ねイチャイチャとシリアスがバランスよく展開していたという印象です.

特にバトル描写は少なめだったものの,鬼気迫るところはしっかりと圧が高まっていたので飽きずに楽しめました.

特に後半にかけて様々なところで色々な事態が進行している事がわかったので,世界の広がりを感じれました.

幸せいっぱいではあるもののどこかわだかまりが残る部分もある.

主人公の今後の波乱な展開に期待しています.


感想 『フェアリーテイル・クロニクル 5』 ダンジョンその後


ダンジョンその後……

あらすじ・内容

エルフの森編、その後編は「フェアクロ激闘編」!?

エルフの娘・アルチェムと共に森の神・アランウェンの神殿へ向かう宏達。一行は異界化したダンジョンに手を焼くが、やがてアランウェンの元へと……!? 「フェアクロ激闘編」開幕! モノづくりもがんばります!!

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相変わらずまったりでもそれなりにさくさく進むゆるさでダンジョン攻略.

ただ今巻は全体的にエピローグと伏線バリという印象が強く,次巻に結論を残すといった形で落ち着いています.

新キャラもほとんどなくやはり全体的に準備回.

ただもろもろの事象が起きている背景が丁寧に描写されていたのでそこは良かったです.