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感想 『武に身を捧げて百と余年。エルフでやり直す武者修行 8』 ロリババァと温泉


修行とロリババァと温泉と

あらすじ・内容

明鏡止水の境地に至る方法を握るのは――スラヴァの元恋人!?

スラヴァが垣間見た異質な力――明鏡止水。この境地の秘密を握るのは獣人の国のヤナギという人物らしいが、スラヴァとは前世からの因縁があるらしく……「恋人を100年も待たせおって! さあ、一緒になろうぞ!」

新キャラが最高に可愛い巻でした.

千年を超えて生きている武術の達人なのに恋に積極的で妙に少女的なのに確かにロリババァとか最高過ぎます.

全体的に修行の展開でしたがそれだけに“成長”や“気付き”が多く,物語としてはかなり充実していたのではないでしょうか.

武術のひとつの境地に触れてまた一歩進んだ主人公達ですが,チラチラと伏線が散りばめられつつ,全体的には非常に心温まる流れでした.

そんな中でも迫力のあるバトルシーンは健在です.

ただ新必殺技の扱いづらさが凄い……


感想 『精霊幻想記 3』 異世界の息づかいが聞こえる


異世界の息づかいが聞こえます

あらすじ・内容

精霊の里の民たちとの充実した生活に別れを告げ、遂に当初の 目的であった両親の故郷ヤグモに辿りついたリオ。ほどなく彼は小さな村カラスキで、父方の祖母であるユバと従姉のルリと邂逅を果たす。その後、時が来るま では明かせないという両親の過去を知るため、リオはしばらく村に逗留し、ついでにお世話になる村の生活水準向上を図ることに!

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舞台は変わって和風の里.

両親の秘密や世界の謎が少しずつ明らかになり,より一層深みがました感じがします.

特にキャラクター同士のバランスとそこで確かに生活しているという息づかいが感じられるところが素晴らしいですね.

次々に起こるイベントでそれぞれのキャラクターにそれぞれの見せ場が用意されていてハラハラドキドキしました.

ラストでとんでもない伏線をばら撒いてかなり強烈なヒキも作られているので次が楽しみです.


感想 『筺底のエルピス』 設定と信念が化学反応


設定に無駄が全くなく,それが確かな重厚感となって噛み締められる作品でした.

あらすじ・内容

人類の存亡をかけた影なる戦い。殺戮因果連鎖憑依体――古来より『鬼』や『悪魔』と呼ばれてきたその存在は、感染する殺意であり、次元の裏側から送り込まれた人類絶滅のプログラム。日本の暗部である《門部》は、不可視の存在を網膜に投影する改造眼球『天眼』と、時を止める超常の柩『停時フィールド』を武器とし、そのプログラムを追い立て、狩り、そして葬り続けてきた鬼狩りの組織だ。時は現代。百刈圭(ももかり・けい)と、乾叶(いぬい・かなえ)――心に傷を抱えて戦う二人が遭遇したのは、歴史上、たった六体しか確認されていない《白鬼》だった。叶の親友に憑依したその鬼を巡って組織が揺れる中、黒ずくめの刺客《ゲオルギウス会》が動き始める。それは日本を守護する《門部》と同じように、ヨーロッパで連綿と戦い続けてきたもうひとつの鬼狩りの組織――バチカンの狩人たちだった。《白鬼》とは何か。二つの組織の衝突はいかなる戦いを引き起こすのか。そして、滅亡を防ぐ希望はあるのか。人類の存亡をかけて戦う、影なる戦士たちの一大叙事詩が、いま語られる。気鋭・オキシタケヒコが描く異能バトルアクションシリーズ。イラストは各方面で活躍中のtoi8が担当。※この作品は底本と同じクオリティのカラーイラスト、モノクロの挿絵イラストが収録されています。

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特に門部という組織の設定がしっかりしていて,和風なのにSFなガジェット,同様な他の組織とのモチーフの比較などとにかく凝ってる印象です.

能力も性質はシンプルなんだけど,そのいろいろなパラメーターで魅せてくれそうな感じです.

異能バトルでありながらSFの空気をまとっていて,更にはキャラクターたちのいきいきとした信念が化学反応していました.

素直に面白かったです.


クロニクル・レギオン 感想


かなりの濃い作品を創刊にぶつけてきたなと感心しました.

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可憐なヒロインとのハイカラなやり取り,最高にニヒルな憎めない主人公,巨人軍団のぶつかり合うスケールの大きなバトル.

それでいて緻密な設定たちが織り成す外連味たっぷりな世界観.どれをとってもかなりの高いレベルでまとまっていると感じました.

まだまだ始まったばかりの快進撃,今後も魅力的なキャラがバンバン出てきて盛り上げていただきたいですね!