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感想 『なぜ僕の世界を誰も覚えていないのか? 運命の剣』 世界系ミステリー


世界系ミステリー

バトルファンタジーなのに世界全体巻き込む謎に巻き込まれる主人公という立て付け.

世界観が独特で少し全体像が複雑ですがあっさりとした読み心地なので全然気になりませんでした.

主人公が努力タイプで牙をずっと研いでいるタイプ.ヒロインは元気系で王道スタイル.

敵も魅力あるので今巻で退場したキャラも再登場してほしいですね.

今のところ本当の歴史を知っているのが主人公だけで,バトルも魅力ですが,なぜこんなことが世界に起きてしまったのかというミステリーこそ追いかけたいとしっかり思わせる,そんな作品でした.


感想 『堕落の王』 ホント主人公仕事しない!


ホント主人公仕事しない!

あらすじ・内容

堕落と放棄、逃避と劣化、停止と衰退、惰性と憂鬱……俺は怠惰の魔王である

男の名はレイジィ・スロータードールズ。かつてしがないサラ リーマンだった彼は死後、異世界に転生し悪魔のクラスを得るが、自堕落に過ごし続けいつしか怠惰を司る魔王になっていた。その彼に「反旗を翻した暴食の王 ゼブル・グラコスを討滅せよ」と大魔王の勅命が下る。だがベッドからピクリとも動かない怠惰の王レイジィ。そんな魔王の代わりに臣下である強欲のデジ、色 欲のミディアが暴食の王の討伐へと向かうが――!? 欲望渦巻く堕落転生ファンタジー!!

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と言ってもそこは魔王,畏怖とカリスマは感じました.

個性的なキャラクターがずっと寝ている主人公の周りでちょこまかとは言えて妙な作品です.

バトルは熱くなかなか読み応えがあったのですが結局この主人公と合うかどうかな気もします.

むしろ主人公……なのか?と首を傾げる感じ.

視点が何回か入れ替わるのでそこも気になる人は注意です.


感想 『緑陽のクエスタ・リリカ 魂の彫塑』 正統派シティアドベンチャー


学園モノかと思いきや,正統派なシティアドベンチャーが始まりました.

あらすじ・内容

英雄になれなくても、誰かのための勇者になれる。

魔術の才能がからっきしな少年、ジゼル。《識者達の学院》を自主退学した彼が目指すのは、冒険者だった。手始めに冒険者の集う酒場へと赴いたジゼルだったが、とある事件に巻き込まれ依頼を受けることに……。

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一つ一つの繊細かつ正道な謎解きと,ファンタジーバトル,駆け引き.

またガジェットもシンプルながらもこだわりも感じるし,キャラクターもいきいきとして芯が通っているのが良かったです.

落ちこぼれなのに,考えることをやめない主人公のあがきが応援したくなるし,また抱えた過去と向きあうキャラクターたちが魅力的に感じました.a

まだまだ展開が進められそうな要素が多いので楽しみです.


感想 『詐欺師キッドの英雄演武 1』 嘘の中で輝く,「本物」とは


嘘に次ぐ嘘の中で輝く,「本物」とは……

あらすじ・内容

詐欺師なのに《人類の英雄》!?
異世界コンゲームファンタジー、開幕!

「――おたくの魔法、騙りに堕ちたぜ」
 文明が発展し、神の不在が囁かれ始めた時代。伝説の英雄を騙って悪徳貴族から金銭をだまし取って暮らす詐欺師のキッドは、ある少女に協力を依頼される。 「お願いします、キッド様。あなたにも参戦して頂きたいのです。神ユグラティアの制定せし戦い、“神儀演武”に。」なんと伝説は真実を伝えており、キッド とその仲間は世界を統べる7つの種族の戦い、神儀演武に巻き込まれていく。
 これは嘘から始まり『本物』へと至る、綻びだらけの英雄譚。詐欺師キッドの虚実織り交ぜた最高のショータイム、いよいよスタート!

 

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トライバルな戦いで煽ってくれるのは先人切ってる他の作品があるので非常にスムーズに読めました.
嘘というテーマの反対がそのまま裏のモチーフになっているのも良かったです.

キャラクターも魅力的でよく描けているのですが,それだけにメインヒロインのことが気に入らないと割ときつい読者もいそうです.
このペースでガンガン展開していくなら個人的には理想のテンポです.
敵も展開もまだまだ本番ではないのでしっかり見届けたいですね.


アルティメット・アンチヒーロー 感想


小気味よい俺つえー+教官モノ.

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これだけの力を持ちながら等身大のニヒルさを溜まってるところに違和感があるものの,風のスティグマの例もあるように妙にしっくり来るのが良い塩梅.
ヒロインは可愛いんですがまだ没個性かなという印象.
主人公に負けないくらいのキャラ力を発揮してほしい.


エンド・リ・エンド2 感想


最高で最悪な悪魔の恋愛ゲーム,奇跡のカーニバル開催だと言わんばかり.ここまで来ると前巻前半のハートフルな展開が懐かしくすらある.

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普通のラブコメのシーンなのに文字通りの悪魔のいたずらと主人公の自意識でとんでもなくシリアスな雰囲気が出ているのが他とは一線を画したアイデンティティです.
ヒロインがどんどん脱落するのは構造的にそうならざるを得ないんだけど,読者も一緒なって(メタフィクション要素がここまで等身大に働くのも珍しい)その苦しみを共有するのが最高ですね.
ところで寝取られはまだなんでしょうか