「兄妹」タグアーカイブ

感想 『青春ブタ野郎はおでかけシスターの夢を見ない』進路と未来は違う意味


進路と未来は違う意味

おるすばんないもうとが前とか後ろとか見ながらそれでも一歩踏みだすさまをこれでもかって筆致で描いた一冊でしたね.

言ってしまえば当たり前なんですが,自分の進路を自分で決めることすら縛られている現代の社会が変わろうとする中で,特殊な事情を抱える思春期の兄妹が出した結論は,ほんの少し後ろ向きで,ほんの少しあたたかいものです.それもいい.それがいい.

あと,いろいろな困難を乗り越えていちゃいちゃレベルが上がった主人公カップルにも注目です.

相変わらずヒキが気になる終わり方なのでいろいろいい方向に行くことに期待しつつハラハラドキドキで次の巻に向かいたいと思います.


感想 『コップクラフト 6』  捜査とアクションの攻防自在!


捜査とアクションの攻防自在!

あらすじ・内容

ポリスアクションの金字塔がここに!

『レト・セマーニ』と呼ばれる異世界と、地球世界との玄関口であるサンテレサ市。地球人の刑事マトバと、異世界人の騎士ティラナの二人は、いがみあいながらも数々の難事件に取り組んできた。
そのおり、市長選挙の有力候補が射殺される事件が発生する。それにより崩れていくパワーバランス。対立を深める地球人とセマーニ人の両勢力。融和を求める人々と、暴動を起こす人々。
混沌がサンテレサ市を覆い、ティラナとマトバの溝が深まっていく。
だがその事件の背後には、醜悪な陰謀がうずまいていた――。

『フルメタル・パニック!』『甘城ブリリアントパーク』の賀東招二が送る、大人気ポリスアクションシリーズ第六弾!

怒涛の展開の連続で息をつく暇もない話の展開でした.

次々に巻き起こる事件と民族対立が争点の選挙,男と女,暴力と知略.

ありとあらゆるものが神がかったバランスで押し寄せてそれを乗り越えていく爽快さも担保されています.

どのキャラクターも本当に愛おしくて,時折見せるヒロインの凛々しさもスパイス.

マトバの精悍さの中にあるハードボイルドも光ります.

今回もかなりの大規模な事件ですがこんなことが日常茶飯事に起きているサンテレサシティは今日も陰謀渦巻く中,高級スーツのおっさんとロリが暗躍しています.

づいていますね.


感想 『ノーゲーム・ノーライフ 9 ゲーマー兄妹は一ターン休むそうです』 


機械たちの重い愛

大人気異世界ファンタジー第九弾!

ついに神霊種を降した空と白たち。拡大を続けるエルキア連邦に全世界が警戒感を深め、国内外の緊張が高まる――が……それは置いといて城には『休業中』の札が吊るされていた。“最も新しき神話”は一ターン休み!?

メイドロボやメイドホモに迫られまくってさぁ大変という至って真面目な巻でした.

色々表現やイベントがコミカルでライトに描かれているものの,締めるシーンではさすがの勢いでとても深く唸れる作品ですね.

新キャラの機械たちも生き生きしていていい意味で壊れているのでそれが雰囲気づくりとして心地よかったです.

ロリアイドルのシーンも満足.もっとカラーで見たいです.

作者は他にも仕事を抱えまくっているみたいなので次がいつになるかわかりませんが,本編の続きが気になりますね.


感想 『東京侵域:クローズドエデン 03.人類の敵VS人類の敵』 侵攻こそが意志


侵攻こそが意志!

あらすじ・内容

どれだけ傷ついても、どれだけ絶望に囚われても、戦うことを諦めない。

決死の“東京”侵入で、“スポット”と“ハーメルン”への手 がかりを失った蓮次たち。活路を求める叶方は最後の手段――人気アイドルKANATAとして救務庁に潜入する。しかし、“奪還派”の起こしたクーデターに 巻き込まれ!? 一方、別行動を取る蓮次にも救務庁の刺客が迫り、決死の逃亡劇が始まる。全世界を敵に回しても走り続ける蓮次。命をかけて希望を繋ぐ叶 方。送る者と征く者――二人の魂と絆をかけた戦いが始まる!!

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読み終わってもしばらく興奮が収まりません.

戦いと日常.双方を奪われてかせられた新たな任務は達成困難な茨で埋め尽くされた道.

離れていても深く理解し合い結ばれた二人の絆が最高にアツくクールでなんて言うかもうお前らもっとやれ!と思わず身を乗り出してしまいます.

前巻から引き続きの木村アルテミスちゃんもドギつくて身悶えするほど狂ってて好きすぎます.

繰り返しになりますが何よりも主人公二人のシンクロとそれを追従する息もつかせぬ展開が見事なハラハラドキドキを生んでいます.

読んだあとの高揚感と興奮も他の作品にはない醍醐味でした.

取り戻した希望と反逆のコンテキスト.
ぜひバトンを繋いでほしい作品です.

絶対続巻出してほしいです.


感想 『ノーゲーム・ノーライフ 8』 定石と布石。そして全ては反転する


定石と布石,そして全ては反転しました!

あらすじ・内容

VS神霊種戦 ついに決着!

神霊種との双六も終盤戦。だがゴール直前、ジブリールが古の『大戦』を再現した”戦略シミュレーションゲーム”の対戦を要求。かつて大戦を終結に導いたものたちが犯したミスを継ぐアナザーアンサーが示される!?

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いつにもまして曖昧で雰囲気な描写が多く読むのに苦労しましたが,読了後のカタルシスが凄いです.

少女が問うた懐疑こそが信頼だったということに気づく流れがしっかりしていましたね.

かつての敵や仲間,登場人物が入り乱れて挑むゲームの迫力とその重さと楽しい感じがこの作品の最大の魅力で,最後の最後までしっかりと徹底されていたのが良かったです.

一段落しましたが,この作品はまだまだ底が見えていないので一つ一つ理解を深めながら行く末を見守りたいと思います.


感想 『サクラ×サク 04』 紡ぎ出される、愛の物語


大混乱な戦争の最中に紡ぎ出される,愛の物語.

あらすじ・内容

「二度とわたしを、姫なんて呼ばないで」 最後に水浴びをし たのは、いつだったか。五日前? もっとか。十日前……? ハイジ・バランは、まだ、生きています。 大王都カバラからなんとか脱出したものの、帝国の軍 勢は既にデスティニア公国へも進軍していた。大軍で押し寄せる帝国軍にサクラたちは少数精鋭で立ち向かう……! 血が滾(たぎ)って色々躍る大戦詩幻想交 響曲(ファンタジックウォーシンフォニー)、運命が軋む4巻!!

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今巻は特に,今まで敵だった側の方にも焦点が大きくあたっているのでメリハリがついてとてもワクワクしました.

またサクラサイドにそれがガンガンとクロスしていくので読んでいて飽きませんね.

主人公が段々と精悍な側面も見せるようになったので成長を感じられて微笑ましいです.

後半にかけてまた大きな爆弾,陰謀,つまりは伏線がものすごい勢いで増えたので続きでしっかり回収してくれることを期待しています.


感想 『ノーゲーム・ノーライフ 7』 伏線に次ぐ伏線


伏線に次ぐ伏線.神霊種がメインと思ったらそんな単純な話ではなかったですね.

あらすじ・内容

大人気異世界ファンタジー! 待望の最新刊!

裏切り、騙し、欺き合う “”双六”” を舞台に対するは位階序列一位・神霊種! ”旧き神話”を継ぐ”最も新しき神話”――大人気異世界ファンタジー、待望の最新刊!

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信頼とは何か,定石とは,定石の外とは,見たいな哲学がベースに流れながらも,キャラクターたちのいきいきとした活躍が間髪入れずに楽しめました.

特に次回気になるのが天翼種の彼女の真意.

いろいろな思惑が重なる中,精一杯目一杯ゲームに取り組む彼らの言動に今後も大注目したいです!