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感想 『Re:ゼロから始める異世界生活15』 絶望の先の幸せな一区切り


絶望の先の幸せな一区切り

ヒロインが過去現在未来に渡る試練に挑む中各所のバトルもついにクライマックスに!

それぞれの立場と矜持を軸にぶつかり合っているのでどの場面とどっしりしていて読み応えがありました.

構成もいつもの各所の燃え上がりがキレイにラストに繋り,最後に不穏な空気を滲ませるいつもの感じでかなりしっかりまとまっています.

個性的な女性陣が見せる表情も素敵でしたが,何といっても主人公のあがき続けるカッコよさですよね.この作品の醍醐味です.

次回はまた別陣営も出てきそうなので久々のキャラクターたちに会えるのを楽しみにしたいと思います.


感想 『テンプレ展開のせいで、おれのラブコメが鬼畜難易度』


随所にテンプレ哲学を感じる

あらすじ・内容

この恋は、テンプレすぎて新次元。

結野奏汰は幼なじみに恋する普通の少年。ところが突然降臨した『テンプレの神様』の加護により、お約束ラブコメ展開で想い人と急接近……できなくて!? さらに自称許嫁が押しかける、望まぬラブコメの幕が開く!

作者の前作の心地よいテンションのキャラクターはそのままに,色々なテンプレシチュエーションをある意味批判的にネタにしてポンポン出していく展開は爽快です.

テンプレートはテンプレートだと思われるまでが“お約束”なのか,そうではなくその安定感こそが求められているものなのか……しかし誰しもがテンプレートをテンプレートだと思わない時代があったはずです.
(例えば初見で空から女の子が降ってくる展開はやっぱり新鮮に感じるはずですよね)

そんな時代から“色褪せない”のもテンプレートの魅力なはずで,それがなんとも哲学的に感じるんですよね.

ただ一つ言えるのは,どんなテンプレ展開だとしてもキャラクターたちは一人一人必死に動いているということで,それが物語にちゃんと華を添えていることです.

ヒロイン二人はどちらも違った魅力があって甲乙付けがたいのですがやはり幼馴染を応援してしまいます.

今後はまた違ったテンプレ展開が楽しめそうな作品なので期待しています.


感想 『ボディガードな彼女いわく、サディスティック日和にて。』


ドタバタボディーガードラブコメ.

あらすじ・内容

天下に並ぶ者がいないほど、破滅的に、神憑って、運が悪い高 校生・向希純(むかいきすみ)はある日の下校途中、暗殺者ファントムの犯行現場を目撃し、次のターゲットとされてしまう。 すぐさま助けを求めに警察に駆 け込むが、相手にされない希純。それでも食い下がる彼に刑事・室田万寿夫が紹介したのは、警備会社『SMG』(スクール・メイツ・ガーディアン)と呼ばれ る謎の事務所だった。そこを訪れた希純を待っていたのは――なんと美人女子高生!? お金もない、頼るあてもない希純は設立されたばかりのSMGのモニ ターとして、沙耶香とボディガードの契約を結ぶことに。これで一安心と思った矢先…… 「あれ……? 俺、前より危ない目に遭ってない……!?」 希純に 敢えて危険な橋を渡らせ、苦しむ姿をうっとりと眺める沙耶香。 実は彼女は真性のドSだった! 「護るべきか、虐めるべきか。それが問題ね」 不運な少年 の強制ドMスクールライフ、危険に開幕!!

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ドSになじられながら命を狙われ,それでも学園生活を過ごす主人公が見ものです.

ミステリーというか謎解き要素もあるんですが,どちらかというと個性豊かなキャラクターたちの掛け合いが合うか合わないかで印象が変わる作品です.

主人公はそれなりの熱いハートと信念,ヒロインはドSで完璧なんだけどどこか脆そうなところがある,そんなバランス感覚を楽しむ作品ではないでしょうか.


感想 『MONUMENT』 ハードボイルドなネオファンタジー


ハードボイルドなネオファンタジー

あらすじ・内容

僕は、僕自身の怪物だ。他ならぬ僕が、そう望んだからこそ。  人類が火を熾(おこ)すよりも先に、発火の魔術に目覚めた世界。 旧ソ連出身の孤独な少年工作員ボリス・カルノフは、とある少女の護衛依頼を受ける。少 女の名前は千種(ちぐさ)トウコ。一億人に一人といわれている『賢者』の魔力資質を持った魔術師らしい。ボリスの任務は彼女が『ピラミス魔法学院』を卒業 するまで、あらゆる危険から護(まも)り抜く事だという。 どうにも不透明な依頼を怪しむボリスだが、訪れたピラミス島の地下に眠る超古代魔法文明の遺跡 『モニュメント』をめぐる戦いに巻き込まれて、自分自身と世界に秘められた真実に邂逅(かいこう)する!! 絶望からはじまり、未来に挑むネオ・ファンタ ジー、開幕!!

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新ジャンルと感じるほど節々キマってる濃厚な作品.

最高にひねくれているけどどこか憎めない極まっている主人公に真面目でシリアスだったりほんわかどったりする脇キャラ達が見事に調和して独特な空気を演出しています.

ファンタジーなようでSF.
そうそう大ジャンルを掴ませない怪しい魅力もありますね.

適度にヒントが散りばめられた作品の大きな謎も良かったですし,余韻も結構好みです.

なかなか続きが書きにくい終わり方ですが,愛すべきキャラクターたちにまたどこかで会いたいですね.