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感想 『青春ブタ野郎はおでかけシスターの夢を見ない』進路と未来は違う意味


進路と未来は違う意味

おるすばんないもうとが前とか後ろとか見ながらそれでも一歩踏みだすさまをこれでもかって筆致で描いた一冊でしたね.

言ってしまえば当たり前なんですが,自分の進路を自分で決めることすら縛られている現代の社会が変わろうとする中で,特殊な事情を抱える思春期の兄妹が出した結論は,ほんの少し後ろ向きで,ほんの少しあたたかいものです.それもいい.それがいい.

あと,いろいろな困難を乗り越えていちゃいちゃレベルが上がった主人公カップルにも注目です.

相変わらずヒキが気になる終わり方なのでいろいろいい方向に行くことに期待しつつハラハラドキドキで次の巻に向かいたいと思います.


感想 『セブンキャストのひきこもり魔術王』 在宅しながら無双


在宅しながら無双

あらすじ・内容

一人七役にして七体一役、世界最強の魔術師はひきこもり!?

魔術師ブランは、魔術学園に通う学生ながら、魔術で造った分身に出席を代行させ、自分は朝から二度寝を決め込む完全無欠のひきこもりである。しかしその正体は、世界最強の七魔術師――『セブンキャスト』だった!?

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本体が引きこもっている代わりに分身が色々な役割で大活躍!というコンセプトなんですが,思ったよりも引きこもり要素というか印象がなかったです.

ダラダラしたいという割にはいざというところでしっかり生身で出動する主人公はいいカッコ出来てはいるのですが悪く言えば芯がないような印象を受けました.

ヒロインはみんな可愛く,また敵役の娘も憎めない感じで良いですね.

1巻目で中々大規模な進行だった感じではあるもののしっかり伏線ははられていました.合う人と合わない人がはっきり出ないタイプの作品です.


感想 『明日、今日の君に逢えなくても』 淡いようで力強い。芯があるようで掴みどころがない。


淡いようで力強い.芯があるようで掴みどころがない.そんな作品でした.

あらすじ・内容

1/3のキス 夢から醒めてしまうなら、せめて幸福な結末を。

俺のたったひとりの妹は三人いる。女の子らしく可愛らしい藍里。明るく活発で走ることが大好きな茜。ロックを愛好し、確かな自分の世界を持つ蘭香。これは一つの身体を持つ三人の妹との日々、その最後の記憶の物語。

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四人(一人?)の少女とその周りが織りなすハートフル青春群像劇と言った感じです.

泣くまで行かないけどかすかに淡雪のような感覚を心に残す,不思議な作品です.

幸せについて考えたかったり,人に優しくなりたい方などに普通におすすめです.


感想 『青春ブタ野郎はおるすばん妹の夢を見ない』 妹よ、永遠なれ!


妹よ永遠なれ!

あらすじ・内容

おうち大好き妹から重大発表! お兄ちゃんのためにお留守番卒業!?な、シリーズ第5弾!

中間試験間近のこの日、咲太は朝からあることに悩まされてい た。 『明日、七里ヶ浜の海で会えないかな、翔子さんより』 初恋の相手、翔子から手紙が届いたのだ。しかも咲太は、おつきあいしている麻衣さんにそのこ とを話せないでいた。またもやこれは波乱の予感!? ――と思ったら、今度はおうち大好きな妹のかえでから、突然の重大発表が! その内容は「学校に行 く」というもの。 いじめが原因で家から出られなくなったかえでが掲げた目標に、咲太は全面協力を決意。麻衣さんもまた力を尽くしてくれることに。しか し、2年間まともに外に出なかったかえでにとって、目標到達への道はなかなか険しく――。 フツーな僕らのフシギ系青春ラブコメ、おうち大好きかえでが 「お兄ちゃんのためにお留守番卒業!」なシリーズ第5弾!

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身近な異性である最強属性プラス保護欲を完全に肯定する設定の無敵さ…….

トラウマによって引きこもっている家族への愛ゆえの無力さと希望にすがる様がまっすぐ描かれていて,痛々しさと切なさがずっと続くなんとも不思議な気分になりました.

ハッピーエンドを切に願うものの,うまくかみ合ってくれないもどかしさでページめくりが止まらないです.

また毎回ヒキが凄いんですが,今回も見事な修羅場ヒキでこれまた悶々と新刊を待つことになりそうです.

とにかく切なく,ジーンときたい方はぜひ.