「チーム」タグアーカイブ

感想 『ストライクフォール 3』 宇宙の広さと狭さの饗宴


宇宙の広さと狭さの饗宴

大スペクタクル架空スポーツの祭りがここに開演と思わんばかりの盛り上がりが何回も出てきてとても興奮した巻になりました.

主人公が等身大通り越してとても子供っぽい猪突猛進なところが気になる人もいるでしょうけど,そのまっすぐさを垂直線として他のキャラクターたちの魅力が対比的に描かれているのでとてもいきいきと感じました.

女性陣も,大人っぽいところと少女なところが共存していたので前回と比べて彼女たちの魅力の輪郭がはっきりした気がしますね.

そして……ようやく全貌が描かれたストライクフォールという名のスポーツ.

読者としては初めて通しで読むわけですが,試合中こんなにドラママティックで盛り上がるシーンが何回も出てくると圧倒されます.

ジーンとくるシーンが何度もありました.

しかもスピード感のある競技で何度も交差するキャラクター達の戦いは読んでて本当に爽快です.

時代が変わったばかりを描いた今巻ですが,本当の意味での戦いはこれからでしょう.期待したいですね.


感想 『ウォーター&ビスケットのテーマ1 コンビニを巡る戦争』


生存競争エンタメ

限られたルールで少年少女がバトルロワイヤル,知略と策謀が入り乱れる中,主人公の規格外な頭脳が光ります.

殺し合いなのに独特なルール設定によって全く雰囲気が不思議でそこが最高にエンターテイメントを補強しています.

主人公は極度の臆病者で生きるためにはどんな石橋でもブルドーザーしていくタイプ.等身大なようで,ぶっ飛んでるバランスがいいですよね.

時間のループやポイントで獲得する能力,想像力を試されるアイテムの活用とオリジナル能力達……この先も何が起きるかわからないドキドキと幼馴染たちのやり取りが本当にワクワクします.

この何処か懐かしく緩やかで暖かな殺し合いの果てに少年少女が何を見出して行くのかにも注目ですね.


感想 『NO FATIGUE 〜24時間戦える男の転生譚〜 2』


テンプレなスキルアップの心地よさ.

あらすじ・内容

エドガー、暗殺教団<八咫烏(ヤタガラス)>に潜入――!

悪神の力で転生した通り魔を追い、異世界にて再び生を受けたエドガー。女神アトラゼネクより“24時間疲れない”能力【不易不老(ふえきふろう)】を授かった彼は、不眠不休でスキルを磨き、襲い来る悪神の使徒を次々に打ち倒す。
ようやく訪れた、両親と過ごす安息のひと時――と思ったのも束の間、何者かにより屋敷が襲撃されてしまう!
「エドガー・キュレベル。お前を誘拐する!」
襲撃してきたのは、悪神を崇める暗殺教団<八咫烏(ヤタガラス)>の首領ガゼインと、その子飼いの暗殺者たちだった。エドガーはあえて誘拐されることを選 択し、教団への潜入を果たす。そこにはダークエルフの少女エレミアを始め、多くの少年少女が集められていた。さらに彼らは、労働や聖務と称した暗殺を強い られており――!?
闇の中に一筋の光を放て! 暗殺教団編、開幕!!

image

相変わらずの王道スキル制異世界召喚モノなんですが小気味よい感じで進むので限りなくノーストレス.

また新キャラが一気に追加され,かつそれぞれに魅せ場があるのでそれが程よいテンポにつながっています.

最後のショートエピソードで世界がグッと広がり,さらに陰謀渦巻くさまでドキドキワクワクしました.

主人公の企みと敵の陰謀がガチでぶつかり合う様が早く読みたいですね.


感想 『侵蝕レコンキスタ』 異界モノです


可もなく不可もなくな異界モノでした.

あらすじ・内容

少年少女たちの世界奪還(レコンキスタ)が始まる――

僕たちは、救いのない世界で今日も生きていた――
生物を異形の怪物へと変貌させる特殊領域『侵蝕世界』に地表全土を覆われ二十年。
わずかに生き残った人類は先の見えぬ未来に怯える日々を過ごしていた。
侵蝕世界の変異現象に耐性のある新世代『横断者』の誕生を見るも、そこに蔓延る不死身の存在『レグス』に行く手を阻まれ内部調査は難航する。
そんなある日、横断者の少年トール・カスガは侵蝕世界での活動中に一人の不思議な少女と邂逅を果たす。
彼女との出会いは停滞していた情勢に思わぬ形で波紋を投じてゆく。
命を懸ける価値がこの世界にあるのか――少年少女たちの世界奪還が始まる。

 

image

セカイ系に近い構造なんですが周りが混在としているので随分印象が変わりました.
チームで危険な地に潜入するヒヤヒヤ感が良かったものの,後半からは敵が味方にもいる雰囲気で少しそれが弱まり,主人公とヒロインが強くなったのもあって結果的緊張感が弱まったのが少し残念です.