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感想 『追伸 ソラゴトに微笑んだ君へ』 追憶を追う青春ミステリー


追憶を追う青春ミステリー

根底のギミックはありきたりに感じながらも確かな筆致で瑞々しく描かれている主人公達の青春がほんとに眩しいです.

教室に突如現れた記憶にない少女.

彼女の正体という大きなミステリーを軸に少年少女の葛藤や目の前の人生への向き合い方がまっすぐ展開されています.

ヒロインも主人公もいい意味で清々しくキャラクターとしてスッキリしている感じです.

この一冊で完結といえるものの,忘れていたあの爽やかさを感じたい人は手に取ると良いですね.


感想 『弱キャラ友崎くん Lv.2』 努力の化物は退治できない


努力の化物は退治できない

あらすじ・内容

弱キャラの第2ステージは生徒会選挙!?

人生はクソゲー……ではないのかもしれない。少なくとも良ゲーであることは認めてもいい。学園のパーフェクトヒロインこと日南葵と付き合う(そういう意味ではない)ようになって、俺、友崎文也の価値観は根底からひっくり返されることになった。まあまだ神ゲーとは認めてないんだが、このゲームの最強プレイヤーである日南の指導のもと、レベルアップに励む日々だ。

季節は初夏。生徒会選挙の時期。日南が会長に立候補するのは当然として……え、みみみも出るの!? みみみをサポートすることになった俺は、これまでの経験をもとに日南に挑むが――?

発売即重版の話題沸騰作!! ちょっぴりレベルアップした弱キャラが挑む人生攻略論第2弾!

超現実系リア充バイブルの第2巻.今回もかなり楽しめました.

相変わらず素で使えそうなノウハウもさることながら個人的には確かに成長した主人公を実感できたのが良かったです.

ただ,今回主人公は裏方的な役割を担うことが多く,実際は女の子達の青春の葛藤や苦悩を描いていました.

まだ若いからこそ終わりの見えない恐怖,そして隣との比較から生じる妬みに悩み,時には挫折し,時には仲間と傷を舐めあって前に進む.

この輪の中にもがきながら食らいつく主人公のひょうひょうとしたバランス感覚やヒロインの人外感も作品の魅力を増している気がします.

レベルがどんどん上がっていく僕らの主人公ですが,次回は恋愛方面にも盛り上がりを期待しています.


感想 『ゲーマーズ! 4』 混線に次ぐ混線 まさに混戦


混線に次ぐ混線 まさに混戦

あらすじ・内容

星ノ守千秋の「本当の初恋」によって錯綜ラブコメは急展開へ!?

星ノ守千秋にとって家族以上に大切なネットの恩人――《ヤマさん》。彼の正体が宿敵、雨野だと気づいた千秋は心ここにあらずで……「ぬーん……ぬーん……うぬーーーん」「お姉ちゃん、その悶え方、全然可愛くない」

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勘違いラブコメの極地がここにありました.

すべての発言,行動に気がおけませんね.

ここまでキャラクター同士の勘違いが起きてしまうと筋を通すことすら難しくなってしまいそうです.

それでいて悪いやつが誰もいない世界……素晴らしい仕組み作りだなぁと思わず感心してしまいました.

大波乱の今巻ですが決して軸はブレずにしっかりきっかりと暴走するキャラクターのラブコメが楽しめるのがまたにくいです.

みんな幸せになってほしいのですがどうやってもぎりぎりの戦いになりそうです.

ヒヤヒヤの着地点に期待しています.


感想 『近すぎる彼らの、十七歳の遠い関係』 同居から始まる淡い青春


同居から始まる淡い青春

あらすじ・内容

多感に揺らめく十七歳を映し出す、恋愛ストーリー登場。

母と二人で暮らす家で、遠い親戚の女子、和泉里奈と同居する ことになった坂本健一。里奈の控えめな性格や気遣い、女子校育ちの無防備さは、他人との距離に悩む健一に、初めて思春期の性を意識させる。同じ十七歳の女 子と一つ屋根の下で生活していることを友人達にも隠そうとしていた健一だが、幼い頃からの腐れ縁、森由梨子に知られてしまい、彼女との距離感にも微かな変 化がもたらされることに――。多感に揺らめく十七歳を映し出す、恋愛ストーリー。

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親戚だけど遠い親戚で,同居だけど遠い距離感.

なんていうか始終不思議な雰囲気であとがきで作者が言っているように“描写を読む”作品だと感じました.

ダブルヒロインなんですか幼馴染がイイ!
この強気なんだけど距離感つかめなくて暴走しちゃう感じが最高ですね.

淡いしかし梅雨特有のしっとりとした描写なんですか,どこか透明感を残したような読み応えでほんとに雰囲気作りが素晴らしい作品です.

キャラクターたちもいきいきとしているので彼らの青春がどんな着地を見せるのか今から楽しみですね.


感想 『アルカナ・ナラティブ』 学園異能力ミステリー風


学園異能力ミステリー風.

あらすじ・内容

心に疵を抱えし子供達【アルカナ使い】は、救いの光を見つけだす――。

かつて天才詐欺師だった少年、翔馬。過去を悔いる彼は嘘を封 印し、これから始まる普通の高校生活に思いを馳せていた。ところが入学初日、額に【I】の痣が浮かび、他者に自分の姿を偽って見せる能力が発現してしま う。同じように【II】の痣を持つ少女氷華梨と出会った翔馬は、この学校に『アルカナ使い』と呼ばれる能力者達がいる事を知り、さらに学内で巻き起こる 様々な諍いへと巻き込まれてしまう――!? 過去に囚われた子供達の贖罪と救済の物語。

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タロットにちなんだ様々な能力を持った青春な方々がいろいろな問題に相対して自分を見つめ直して解決していくお話です.

NTRに近い展開が何回かあります.大好物です.

核になる謎解きや展開も結構面白かったですし,何よりテンポが良かったです.

一つ一つ地味な能力ですが,たまにあっと驚くすごいものや,使い方が出てくるので油断ならないです.

ヒロインが幸薄めの可愛さで気に入りました.

主人公のトラウマ乗り越えもひとつの見どころなので今後のしっかりとした展開に期待します.


感想 『愚者のジャンクション -side evil-』 復讐の哲学


光と闇の不安定さ,そして復讐の哲学.

あらすじ・内容

その事故は、起こるべくして起きた。すべての真相が明かされる『解決』編!

なぜ、十文字はエーミールになれなかったのか。事件のスター ト地点はいったいどこにあったのか。物語を解明する『役割』は――名探偵にはない。起こるべくして起きた事故を、真の探偵である彼は周回遅れで目撃する。 “事件”の全容を目撃せよ。

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ヘルマン・ヘッセやハンブラビを軸におきなから少年少女の葛藤と陰謀,想定外と工夫が描かれていて最高にクールな作品に仕上がっています.

前半巻で描かれていた事件が後半違う側面を持って全く違う表情になり,完成するさまのカタルシスが素晴らしい.

“周回遅れで目撃する”という表現が妙に腑に落ちてしまうのと気持ち悪さと青春の爽やかさが謎の融合と化学反応を見せていてとにかくすごいです!

彼と彼女が何に間に合って何に間に合わなかったのかは読んでみてほしいのと,前巻読んでこの巻読まないのはとにかくもったいないです.

完結っぽいのが残念ですが一クセも二クセもあるキャラクター,悪党たちが今日もどこかで笑いながら謳歌していると考えつつ,次の作品にも期待したいと思います.


感想 『ゲーマーズ!』 こじれにこじらせてそのまま爆走


このテンプレ展開を踏襲しつつも,こじれにこじらせてそのまま爆走する流れが心地良いです.

あらすじ・内容

ゲーム好きなぼっち少年と、ゲーマーたちの錯綜青春ラブコメ!!

ゲーム好きでぼっちな高校生、雨野景太。そんな彼が、「……私に付き合って、ゲーム部に、入ってみない?」美少女、天道花憐に声をかけられ――。ゲーム部の日常が始まると思いきや!? 勘違い錯綜青春ラブコメ!!

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ゲーマーたちは自らの矜持と信念があってそれが青春時代特有の甘酸っぱさで化学反応起こしている感じですね.

一つ一つの個性が面白いくらいに暴走してて見ていて飽きない作りになってます.

しかし彼らの青春時代はまだまだこれからといったところ.

これだけぐるぐるになってるので,何が起こるかわからないところを楽しみたいと思います.


感想 『僕は友達が少ない 11』 未熟だからこそ、それが輝かしい.青春賛美!


残念ラブコメの金字塔,ここに完結.
残念はそのままに,念が残る,未熟だからこそ,それが輝かしいと言わんばかりの青春賛美に感じました!

あらすじ・内容

心に残る今。

リア充の時間の流れは速い。小鷹達は、散々迷いながらも手に入れた、友達や恋人との充実した日々を駆け抜けていく。友情、恋愛、進路、家族のこと……。そしてやってくる、卒業。残念系青春ラブコメ、エピローグ!

 

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1巻から続いたそれぞれの道とこれからの道.
それを伏線回収で通しながら丁寧に寄り添って描かれているイメージです.
ここまで続いてもまだ新たな発見がある.良い気持ちでした.

色々と話題に事欠かない作品で,随分と読みての間でもて遊ばれた?作品でもあるので完結の感慨は深めです.正直さみしい.

しかしラブコメの新境地を間違いなく開いた作品だろうし,私は落ち込んだという印象は全くありません.

彼と彼女たちの未来はしっかり続き,しかし今を残して心に刻んで進んでいく.
ポジティブだけが能じゃない.そんな現代の一ルートを堪能できました.
お疲れ様でした.