「ライトノベル」カテゴリーアーカイブ

感想 『無職転生 8』 本格学園編が開幕


打って変わって本格学園編が開幕です.

あらすじ・内容

冒険者引退!? 舞台は学園に!

ある日、ルーデウスのもとに届けられた推薦状。その内容はラノア魔法大学への入学推薦だった。実技試験も難なく合格して入学した魔法大学。しかし、クラスメートになった特別生の先輩たちはみんな一癖あって……。

image

世界観はそのままにがらっと雰囲気が変わりました.

いろいろな伏線とキャラクターの数奇なめぐり合わせを描きつつひとつひとつのピースが丁寧ですね.

ただ,シチュエーションがコア過ぎて若干引き気味になりました.

お話の風呂敷がどんどん広まっていくので展開が気になりますが,しっかり収束させて欲しいところです.


感想 『我がヒーローのための絶対悪 2』 闘争の意味と自我の確立


闘争の意味と自我の確立.

あらすじ・内容

少年は悪へと身を落とし続ける――。 正義のヒーロー・ガイ ムーンの勝利に終わった、あの正義と悪の激闘から二週間。 かつて正義に屈したと思われていた悪の総帥の出現に人々は恐怖したものの、時間が経つにつれて また月杜市は平穏を取り戻しつつある。悪の組織・新生リヴァイアサンもそれ以来、表立った活動は控えていた。だが二代目ヘルヴェノム卿――沖名武尊はまだ ガイムーン打倒を諦めてはいなかった。 一方そのころ、二代目ヘルヴェノム卿の存在を重く見たリヴァイアサンの元幹部である第一種たちはヘルヴェノム卿の 抹殺を画策。さらにミアも本来味方であるはずの【財団】の思惑により思いがけないピンチに晒されてしまうこととなる――。 第一種、【財団】、そして新た な存在「外種」。さまざまな試練が立ち塞がる中、武尊はガイムーンの正体・天羽ミアという最愛の少女を救うため、どれだけ自身が傷つこうと、月杜市のすべ てを巻き込み絶対悪であることを渇望し続ける――。 青春ヒーローピカレスクロマン、新たな波紋を生む第二巻!

image

重厚な雰囲気はそのままで,新しい切り口をたくさん用意してくれました.

ヒーローモノの勧善懲悪では終わらず,その哲学そのものをしっかり物語に沿わせているのがとても魅力的な作品だと改めて感じました.

キャラクターの抱えているものの質をしっかり緩急つけることでそれぞれの闘いに幅と厚みが出ています.

今後も彼と彼女と外野の闘争は苛烈をきわめること必至なわけですがいい今時に着地してくれと願わずにはいられませんね.


感想 『精霊幻想記 1』 孤児からスタートが個人的にツボ


異世界転生の王道.孤児からスタートが個人的にツボです.

あらすじ・内容

スラム街で生きる孤児の少年リオ。彼は七歳の時に突然、自分がかつて日本の大学生【天川春人】であったことを思い出し、剣と魔法の異世界に転生していたのだと気づく。動揺する中、リオは記憶と同時に認識した自身の強大な魔力を行使し、少女誘拐事件の解決に貢献。その功績が評価され、彼は貴族の子どもが集う名門学院に特例で入学することに!?

image

主人公が等身大ながらもしっかり試行錯誤してくれているのが素晴らしいですね.

ひとつひとつのイベントがわくわくしたので構成自体のバランスがいいんじゃないかと思います.

主人公は没個性なところがあるのでもっとたくさんかわいいヒロインを出して欲しいですね.

続きが早く読みたいです.


感想 『吸血鬼になったキミは永遠の愛をはじめる 5』


極甘エピソードにとんでもないラスト(あとがきのこと)

あらすじ・内容

演劇×吸血鬼のドラマティック青春ノベル、第5弾!!

「交際は――認められないわ」心を通わせ、恋人同士になった 綾音と詩也に、いち子からまさかのNG宣言! 交際を隠すため、「つきあってない」と言い張る羽目になる二人。だが次のバレンタイン公演は『ロミオとジュ リエット』。舞台の上でなら甘い関係を演じられると思う詩也だったが、そこには別の問題が――!? 初詣にバレンタイン、ホワイトデー、そしてカレナたち の卒業式。冬から春へ。つきあい始めた二人と周囲の人々が織りなす、極甘なエピソード!

image

次々と現れるラブコメイベントに読者が胃もたれすると思いきや,甘酸っぱさと切なさでキュンキュンするのがすごいところです.

永遠の愛という哲学的なテーマをほのかに活かしつつ,青春の輝きを淡く描かれているのが素晴らしい.

また恋模様もこれからいよいよ!というところで続きが読めなくなるのは本当に残念です.

読者は正直に.
作品は裏切らない.

ということでこの点数にしました.


感想 『無職転生 7』 気持ち良いくらいに広がる世界


まさかの展開!(主に下半身的な意味で)
キャラがほぼ総入れ替えで新鮮な気持ちで読めました.

あらすじ・内容

ウェブでは触れられなかった数年間の物語がここに描かれる!?

エリス不在の虚しさと共に、母・ゼニスを探すためローゼンバーグへと辿り着いたルーデウス。やるべき事をやるだけと単独でAランク依頼を受けようとするルーデウス。その心は予想外にエリスとの別れに蝕まれていた。

image

前巻の急展開からまさに一転.

気持ち良いくらいに広がる世界を感じれたのが素晴らしいです.

フックが随所に散りばめられたのでまたずんずん展開しそうで,ページめくりが止まらなかったです.


感想 『現代魔法のいらない魔術師』 隔離された孤島学園での魔術戦


現代……? と言うには隔離された孤島学園での魔術戦.

あらすじ・内容

魔術師ロウエン・カフ・エグゼンプリオは、人類で最初に魔術 を生みだした伝説の存在。魔王討伐の旅を終えて祖国に帰ろうとした彼は、科学の力を借りた《現代魔法》が主流の世界に召喚されてしまう。召喚主を名乗る少 女マリアがロウエンを下僕にするべく支配魔術をかけるが――手違いが発生。逆にマリアがロウエンの下僕となることに……! 最強の古代魔術師がマイペース に現代魔法学院を生きる第二の英雄譚、開幕!

image

吸血鬼と魔術とタイムスリップと科学と魔道具とわりと盛り沢山なので設定好きの中でも軽めのノリが好きな方は馬が合うと思います.

ただ過去の因縁やシリアス路線が本調子に感じなかったので,それはこれからの巻で容量を増していくのでしょう.

あとヒロインの性格に賛否両論でしょうね.特に序盤.

正論吐きたくなるキャラというより理不尽なキャラという雰囲気が出ているので苦手な人は苦手なのではないでしょうか.


感想 『無職転生 6』 上回る超理不尽


起承転結の転の巻という印象です.

あらすじ・内容

徐々に明らかになる家族の行方。やがて近づく仲間との別れ!?

ルーデウスの前に現れた人神によると、侍女リーリャと妹アイシャがシーローン王国に抑留されているらしい。真偽を確かめに王国を訪れたルーデウスが見たのは、リーリャの面影を持つ少女の泣き叫ぶ姿だった……!?

image

理不尽さとそれを上回る超理不尽で世界は形作られてる様をありありと突き付けてくれました.

また旅の終わりがしっとり描かれているのが良い.

諸々の謎と悲しみとを残して新しい冒険が始まりました.


感想 『無職転生 5』 世界は意志が形作っている


世界は意志が形作っていることをありありと感じた第五巻でした.

あらすじ・内容

新たな大地で待っていたのは……まさかの親子喧嘩!?

ミリス神聖国の首都ミリシオンで再び誘拐事件に巻き込まれるルーデウス一行。誘拐犯たちのボスの口から漏れた言葉は、「ルディ」という懐かしい言葉だった!? 憧れの「人生やり直し型」異世界ファンタジー第5弾!

image

視点の転換が以前と比べて頻度が上がって物事が多面的に展開していることがよくわかる構成になってて面白いです.

待ちに待った感動の再開なのにわりと残念な感じでこれもキャラのアジだなぁとしみじみです.

ひとつひとつのピースが丁寧に描かれているので,その伏線が綺麗に回収されるのを期待しています.


感想 『無職転生 4』 陰謀の匂いと運命の交差


次第に状況は移ろい,陰謀の匂いと運命の交差が描かれました.

あらすじ・内容

魔界大帝キリシカから授けられた力、「魔眼」とは!?

ルーデウス、エリス、ルイジェルドの3人は、道中の港町ウェンポートで「魔界大帝キリシカ」を助ける。彼女から授けられたのは、「魔眼」なる新たな力!? “人生やり直し型”異世界ファンタジー、第四弾登場!

image

獣耳っ娘に囲まれて羨ましい限りですが,内容は割とシリアスでしたね.

冒険に多様性はつきものと言わんばかりにいろいろなことが巻き起こっていて飽きませんでした.

離れたところでいろいろ進行しているイベントの予感を残しつつ次の巻へ.

キャラクターが魅力的なので群像劇みたいになるかもしれませんね.


感想 『オレと彼女の萌えよペン 4』 大人と若者、信条と遊び


人間関係のバランスとイベントのサックリさが見事に調和してます.

あらすじ・内容

エミリが辞めて、泉と茉莉の漫画もここで打ち止め!?

ラブコメイベントが目白押しだった修学旅行が終わりを告げ、俺の萌え理解もこれからだ!と、意気込んでいたのに……エミリちゃん辞めちゃうのか……。しかも最近仕事も、マズいムード……な、なんとかしないと!

image

学校パートと創作パートの明るい雰囲気もいいんですが,やっぱりその驚異的な読みやすさがこの作品の特徴ですね.

大人と若者,信条と遊びの対比.

ドキドキするシーンとラブコメしてるシーンがキュンキュンきて何とも言えない雰囲気を醸し出しています.

でも恋にトラブルはつきものでしょう.

この先の波乱な展開に期待しています.