目まぐるしく変わる戦場
緻密な策略とそれぞれの思惑が組み合わさることでとんでもない化学反応になります.
細かい機微や人を手のひらの上でいかに踊らせるかみたいなところを地で行くような描写の細かさにスケール感が合わさってものすごい豪快かつ繊細な作品になっています.すごい.
1巻の頃の主人公の頼りない感じはなりを潜めていて軍師として恐ろしいレベルになってます.
戦場も目まぐるしく変化していますが,そこでうごめいている人に注目したいですね.誰も彼もときに利己的でときに信心深く,敵やときに味方まで出し抜こうとします.そこがいいんですよね.
ヒロインがやけに乙女になったり,対抗馬はイジイジしていたりと恋愛面も気になります.
今後もまだまだ物語がスケールアップしそうなのでそこを考えつつ,物語を構成する人物たちそれぞれの思惑による掻き乱しにも期待したいと思います.