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感想 『我がヒーローのための絶対悪 3』絶対悪の証明


絶対悪の証明.

あらすじ・内容

悪が身を賭して救おうとした正義のゆくえ。 沖名武尊が二代 目ヘルヴェノム卿となり、半年が経過していた。 家族同然の水町佐和子を手にかけ、悪に堕ち続けた事件。月杜MATビルで繰り広げたガイムーンとの激しき 闘争。そして旧リヴァイアサンの元幹部である第一種の怪人ビートリガたちとの殺し合い。 それらの苛烈な闘争を経てもなお、争いは終わることなく、さらに 激しさを増していく。それらを殲滅し取り込んでいく二代目ヘルヴェノム卿は、名実ともに怪人(オルタ)たちを束ねる絶対悪(アルケマルス)となっていた。  すべてはガイムーンを倒すため。幼なじみである天羽ミアをガイムーンの呪縛から解き放つため、武尊は果てなき闘争を続けている。 一方で、正義の化身と して覚醒を続けるミアは本来自身が持ち合わせているヒーローとしての感覚と「正義を行使する」というマインドセットのズレの影響で頭痛に悩まされていた。  そんな止まらない進化を不安に感じているミアの前に、フクロウを模った仮面した怪人が現れ事態を急変させる――。 絶対悪になった少年は果たして最愛の 少女を救うことができるのか。そして悪に堕ち続けた武尊の運命は――。青春ヒーローピカレスクロマン、最終巻!!

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壮大な叙情詩が終わりを迎えたような読後感が清々しい気持ちです.

一人の英雄と一人の悪が交差することによって綺麗なシンクロをはたしていてまるで決められたパズルのピースのような心地よさにつながっています.

キャラクター一人ひとりの“芯”がそれぞれの領域で輝いていて連鎖反応して魅力を増しているイメージです.

ラストバトルも勧善懲悪を見事に皮肉ったジーンとくるシーンになっていてそれでいてしっかりと心に爪痕残すような読み応えを演出していて素晴らしかったです.

彼と彼女の物語は続いて行くでしょうけどこれ以上の描写は無粋でしょう.

安らかなる絶対悪に祝福あれ.


感想 『我がヒーローのための絶対悪』盛り上がり,深まり,加速する


硬派も硬派なヒーローモノ.

あらすじ・内容

正義と悪に彩られた青春ヒーローピカレスク。日本のどこかにある地方都市、月杜市。どこにでもある規模のその街には1つだけ、他の街とは違っているところがある。それは1人のヒーローが街を守っているというところだ。普段は女子高生として生活している少女・澪。彼女は悪の組織『禍嶽社リヴァイアサン』の怪人が街の平和を乱すとき、ヒーローに変身し日夜戦うのであった。そんな澪のヒーロー活動を見守る幼馴染の少年・武尊。なんの取り柄もない平凡な高校生である彼だが、武尊にはある秘密があった――それは、彼こそが禍嶽社リヴァイアサンの総帥・ヘルヴェノム卿なのである。武尊の目的。それはガイムーンとして生きる宿命を背負わされ、悪と戦わないと生きられない澪のために、宿敵として立ちはだかり続けることだった。悪の首領とヒーローの関係は2人をどんな運命へと導くのか。最愛の者を守るため、最愛の者と戦い続ける、正義と悪に彩られた青春ヒーローピカレスクロマンここに誕生!イラストを担当するのは、「艦隊これくしょん -艦これ-」の敵艦デザインや「レーシングミク 2014 ver.」公式イラストを手がける実力派イラストレーター、おぐち

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半端を許さない描写の数々とそのキャラクターたちのいきいきとした精神性を見事になぞった物語が演出していて調和です調和!

彼女のために絶対悪という概念を覗いた少年と,ド級ヘビーな過去を背負って邁進する等身大さを残すヒーローの少女.

盛り上がり,深まり,加速する関係性が見どころですよねー.
興奮しました.

怪人たちや陰謀渦巻くバックボーンなどまだまだ見どころをたくさん残しているのでどんどん追い駆けたいと,素直に感じる一冊でした.