「ライトノベル」カテゴリーアーカイブ

創世のエブリオット・シード 感想


いわゆる劣等生ものなんだけど,主人公とその周りのキャラが小気味よくてストレスがほとんどない作品でした.

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戦争っぽい描写も少なく基本的には学園モノなんですが,彼らは仮にも軍人なのでこれから重たい展開も待ってると考えるとドキドキしますね.
この作品の一番の魅力といえばやはりこの主人公ではないでしょうか.
リンチされたりしてもめげず,キレもので,だけど親しみやすい造形になっていてとても好感が持てますね.
ただ超然としすぎているキライがあるので恋愛とか出来るのかなと心配なります.
そこはヒロインの活躍に期待ですね.


吸血鬼になったキミは永遠の愛をはじめる 2 感想


読んでも読んでも止まらないほどのめり込みました.

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今回特に素晴らしかったのは新ヒロインのギャル.
もう最高なキャラしてて拍手したいです笑
個人的にこういう傷負いまくってて虚勢はりまくってて猫かぶりまくってる女子は大好物です.
それぞれの恋愛模様と演劇,ファンタジーが密接に絡まり合ってクライマックスに突入するこの勢いが,さすがの一言です.

いろいろ謎も残り,面白そうな伏線もたくさんあるので今か今かと楽しみにしたいと思います.
まさに読者というより,観客ですね.


吸血鬼になったキミは永遠の愛をはじめる 1 感想


不思議ミステリーな野村美月先生には珍しく,不可思議なしっとりラブコメできましたね.

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全体的に漂う雰囲気作りはさすがといえます.完全なお決まりワールドが展開していてとても心地よいですね.
今回は演劇がテーマですがそれに吸血鬼要素,哲学が見事に化学反応起こしてマッチしていてハラハラドキドキしました.
そしてヒロインがデカくて巨乳!新鮮でした.でも何ですかねこの可愛い生き物は.
野村先生が描くキャラクターは魅力もそうですし,一生懸命なところがいいんですよね.
心が持ってかれるというか.

主人公がすごいことになったことから始まるこのシリーズ.今後の展開も楽しみです!


モーテ -死を謳う楽園の子- 感想


まさに前巻が暗い雁字搦めの絶望の話なら,この巻は希望と絶望の間に揺れる物語でしょうか.

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そもそも若い少年少女達が自制もきかずに自殺に至る病という壮絶な設定のせいで,全体的に一片たりとも気が抜けなかったです笑
しかし,ひとつの謎が解決に向かう過程はまさに希望のお話だったと思います.
絶望をまとった少女たちの住む箱庭にこれまたいろいろなものを背負った大学生のダンテがまさに引っ掻き回すかのようにまっすぐぶつかっていて心揺さぶられます.
そしてやはりなラストのひき……
暗躍する闇と,彼と彼女と彼らの決断が楽しみでもあり,怖くもある.
とても不思議な雰囲気の作品です.
個人的にはパヴェルくんがとても気に入ってるので,彼の見出した道の行く先も,良いものになったらなぁとしみじみ.
いずれにしろこの時代にこんな作品が出て,若い人たちが読むということが素晴らしいことだと私は考えています!


『天空監獄の魔術画廊』 感想 完璧なものより,矛盾こそが愛しい


ヒロインが可愛い.主人公に完全同意で,完璧なものより,矛盾こそが愛しいんですよ.

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絵画がキーになるファンタジーなのですが,ちゃんと最後までそのモチーフが貫かれてたのがまず良かった点です.
その後は特殊な状況下の脱獄王道展開でわくわくしたし,ヒロインの折檻シーンが完全に趣味まるだしで最高でした.
主人公の能力のデメリットが少し気になりますが,概ね設定の割にストレス展開がなく読みやすいと思います.
天然たらしな感じでガンガンヒロイン増やして欲しいですね.


ニートだけどハロワにいったら異世界につれてかれた 5 感想


大乱戦をこの淡々とした筆致で描けちゃうのが逆に新鮮でした.

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ヒロインはそれぞれ可愛いんだけど主人公が相変わらずの没個性……なのに、割りといい味出してます.ただあまりの大量殺戮によるレベルアップでまた異常にパーティが強化されてしまうことが予想されるので,今後のパワーインフレが心配です.
エルフの姫はいいけど正直薄かったので時間に期待するしかないですね.
これだけ乱戦なのも俺つえーでは珍しい気がするのでつえーが際立ってて逆に良かったです.


『ラスト・フェニックス』 感想 本格ファンタジーで王道路線


本格ファンタジーで王道路線なのに工夫も感じられる小気味良い作品でした.

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確かにドラゴンと比べてフェニックスって能力が特異でしかも強力なので敵でも味方でも扱いにくいことこの上ないですよね.
その点この作品はうまーく解釈というか,工夫で描いていて,それがうまくカッツリハマっているのが好印象です.
さらにヒロインが良い!
不幸可愛い……?うまく言えないのですがとにかく可愛いし主人公との関係性もいじらしくていいですね.


『クロニクル・レギオン 2』 感想 今巻もかなり大きなスケールで描かれていて大満足


今巻もかなり大きなスケールで描かれた半現代戦記で大満足でした!

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一手一手の緊張感もさることながら可愛らしい女性陣に油切ったおっさん,冷静沈着な敵総大将,動じない主人公などかなりお腹いっぱいですよ.
登場人物ゆかりの展開かと思えば歴史をなぞることなくあえて崩して異種格闘させる展開も新鮮ですし,雑多な中でもキラリと光る戦略なども楽しめます.
主人公の正体がだんだんと明らかになるのも楽しみですし,今後も目が離せない作品になりそうです.


『魔剣の軍師と虹の兵団』 感想 正統派な下克上戦記ものなのに掛け合いが完全にギャグ


やってる大筋は正統派な下克上戦記ものなんですが,掛け合いが完全にギャグラノベのそれで不思議な作品でした.

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そういう感じなので,コメディシーンのツボがクリーンヒットする人はかなりハマる作品なのではないでしょうか.
個人的にはガチガチのものが好みなので少し合わなかった印象です.
人もバンバン死ぬんですがやり取りのコミカルさで大分印象が変わりますね.


なぜ私は電撃文庫を読まなくなったのか? -電子書籍と「読みたい欲」「興味アンテナ」の関係


絶対ナル孤独者 (1) ―咀嚼者 The Biter― (電撃文庫)

背景:自分のライトノベル読書,電子書籍の現状

先日,最後に読んだ電撃文庫がなんだったんだろうと『Maburi!』※で振り返ってみました.
(※宣伝:自作の書籍管理アプリです.GooglePlayストアで公開中!

そしたらびっくり,2014年12月13日の『なれる!SE12』が最後でした.

ピーク時は毎月5~6冊は読んでいた自分からするとものすごく意外だったのでここいらで「なぜ電撃文庫を読まなくなったのか」を腰を据えて考えてみようと思いました.

前提として自分はほぼすべての本を電子書籍で買うようになって久しく,それが直接的な原因なんですが,
じゃあなんで電子書籍メインになって急に読まなくなってしまうのかを真剣に考え,その理由から色々と言いたいことをここに残しておくことにしました.

 

 


理由1:電子書籍(BOOK☆WALKER)で新刊が配信されない

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恐らくコレが最初にして最大の理由

例えば今年の電撃小説大賞作品がいつ配信されているのかというと,5月14日です.
大賞受賞作である『ひとつ海のパラスアテナ (電撃文庫)』や金賞『運命に愛されてごめんなさい。 (電撃文庫)』などが2月に発売したことを考えれば,約3ヶ月の遅れですね.
もちろんそのくらい我慢しろよと言う人もいると思いますが,もはや自分は電子書籍ショップを”本屋の代わり”として使いっている身でありますので,3ヶ月”読みたい欲”を維持するのがなかなか難しかったんでしょう.

 

お金と時間があるかどうかは別として,本を買って読むという行為に辿り着くまで,2つの大きな要素があると私は考えています.

1つは単純に”読みたい欲”
2つ目は自分のアンテナ(琴線)のアツさです.

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本読みの一部の方に共感していただけたら良いんですが,”読みたい欲”ってすごく気まぐれなんです.
10年前にぴくりとも来なかった作品に手を出したくなったり,急にバッドエンドが読みたくなったりなど…….
知識欲と少し似ていて,違うようなコントロール不能な感情だったりします.

そしてそれは情報収集というか興味のアンテナの熱力ともいうものと掛け算の関係に在あるんです.

例えば2年3ヶ月前に発売された本って何?と唐突に言われても絶対出てこないじゃないですか.でも今週に発売する新刊に『魔法科高校の劣等生 (16) 四葉継承編 (電撃文庫)』とか『僕と彼女のゲーム戦争 (8) (電撃文庫)』とか有るよねって出てくる可能性のほうが高いじゃないですか.

まぁ出てこない事のほうが多いんですがそれでもその時のアンテナがどれだけホットなのかと”読みたい欲”の掛け算で,本って買われて読まれると思うんですよ.

電子書籍だと本屋より顕著だと私は考えています.

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本屋だと目の前の実物がビンッビンッに”読みたい欲”を刺激するというか物欲にそのままダイレクトアタックだし,アンテナで引っ掛ける手間もなく目の前に存在するその事実でアツアツになるじゃないですか.

電子書籍はクールです.それが良さでもあります.読みたいと思った10秒後には読めるくらいアンテナ熱量いらないんですよね.

 

そんなこんなで脱線しかけていますが,ようは電撃文庫に対しては興味アンテナが3ヶ月で冷めちゃうんですよ

で,冷める(覚める)とどうなるかって言うと完全に”気まぐれな読みたい欲”まかせになっちゃう.もしくは”アンテナの再活性待ち”になっちゃうんです.
アニメ化決定!とか,誰其が読んだとか,話題になってるとか……いろいろな要素でアンテナは再活性するんですが結局はそんなもんです.

 

 


理由2:電子書籍ですべての作品が配信されない(いつ配信されるのかわからない)

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個人的にコレもかなり気になっています…….

支倉凍砂先生の『WORLD END ECONOMiCA (1) (電撃文庫)』をいつ読めるのか?と不安に駆られたりする.けど次の日にはアンテナが冷めてケロッとそのことを忘れる.
忘れたまま3ヶ月が経過する……みたいな感じですね.

 

 


 理由3:読まなくてもどうということはない

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当たり前なんですが,ライトノベル読みとしてすべてのレーベルに手を出している以上,電撃文庫を読まなくても十二分に市場から潤沢なエンターテイメントを摂取できます
いやコレあえて書いたのは,自分的には意外にこの事に気づくために結構時間がかかったことです.
中学生からライトノベルって読んでるんですが,高校生の時なんかは「電撃文庫読んでないとかほんとにライトノベル読みなの?」って半ばホンキで思ってました.

よく考えるとどうってことはないですね.
読んでなくても問題はないし,好きなモノ,好きな時に,好きな場所で読めば良いですから.

 

 


 発展:じゃあ本屋行ってライトノベル買えよ

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と,こういうツッコミが来るのは重々承知なのですが,

本屋行く習慣ホンットなくなりました.

高校,大学時代の自分には想像できないかもしれません.
「電撃文庫読まなくなった」よりも「本屋いかなくなった」のほうがよほど自分の中ではショックがデカかったです.
ショックのあまり「え、いやまさかそんな……なんだかんだ言って行ってるやろ……?」って自問自答しましたよ.
でも覚えている限りで最後に本屋行ったのは恐らく去年の暮れです.
(いや無意識に行っているかもしれない……とまだ自分で認めたくないレベル……)

技術書や他の雑多なものなどもamazonで買うようになりました.コミックとライトノベルはいわずもがな.

電子書籍とamazonがもたらしたものにすがりついています.
(少なくとも自分にとっては)読みたい欲とアンテナ熱は,”利便さ”に負けました.

自宅から(もしくは最寄りの駅から自宅の方向へ)徒歩1分の距離に本屋がある人にはこの気持ちがわからないかもしれません.

とにかくありとあらゆる場所,時間が自分にとって読書を楽しむ場所になりました.

わざわざ家とは反対方向に往復15分かけて本屋に行く必要もないし,本を吟味するのも全部インターネットで済ませるようになりました.
その時間を全て読書に当てるようになりました.

 

究極的に言えば,
本を消費するためのための時間は,本を消費するための時間に負けます.当たり前です.

あ,またポチった.
このエントリを書いている間に,「蒼鋼の冒涜者 (HJ文庫)」を買いました.
このエントリを書こうと思いあたった昨日は,MF文庫Jがほぼ全品30%オフなので大人買いしました.

全て15秒の出来事です.

 

 


 まとめ:

かなりの駄文になった気がしますが,少しでも共感する方や,いやいやまだまだそのレベルじゃねーよと思ったいただけたら幸いですね.

しかし自分でも信じられないです……本当に信じられないでしょうが,一昨年までは電撃文庫は年間50冊近く購入していたんですけどね…….
ちょっと前まで(去年の終わりごろまで)は「本屋に行く唯一の理由は電撃文庫を買うため」って飲み会とかで友人に言いまくってたのですが.

私みたいな人が増えると何が起きるんだろうとワクワクドキドキしてます…….

デンシショセキコワイ

 

りここ